一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1358   遊糸飛ぶいつかどこかで会った人 

2014年10月30日 | 

10月の兼題に「遊糸」を口頭で出したところ、次の3つの解釈に分かれてしまった。

①  遊糸―晩秋に、蜘蛛の子が糸を出し、風に吹かれた糸に縋って飛んで行く

②  遊糸、糸遊は、春の季語「陽炎かげろう」の別名

③  遊子―旅人のこと

兼題の趣意は、①であったが、歳時記で調べると「陽炎の別名」とだけ出ていたので②と解釈し、藤村の有名な「小諸なる古城のほとり、雲白く遊子悲しむ」が記憶にあったため③の解釈となった。

 いづれにしても、「遊糸、糸遊」は、歴史的に古いのは①蜘蛛の糸であり、その後②「陽炎かげろう」の意味にも使われるようになった、と解釈するべきだろう。


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5 コメント

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遊糸 (紗衣里友人)
2014-10-30 23:34:42
私の好きな物語(小説)の1つに宮本輝の『海岸列車』があるのですが、その中に遊糸が出てきたような気がします。『海岸列車』をパラパラめくってみたのですが、どこに載っていたのか見つけ出せませんでした。久しぶりに『海岸列車』を読んでみようかなと思いました。
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蜘蛛の子?陽炎? (issyok)
2014-11-01 02:20:03
紗衣里友人さま

宮本輝の『海岸列車』で、遊糸は、蜘蛛の子のことでしょうか?
それとも、陽炎のことでしょうか?


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空飛ぶ蜘蛛 (紗衣里友人)
2014-11-01 22:24:02
『海岸列車』中に遊糸は出てきませんでした。「ある生物学者は、生涯を賭けて、蜘蛛の研究に没頭してしてきた」という表記があるだけです。けれど、私は宮本輝作品で蜘蛛が空を飛ぶということを読んだことがあると思いました。それで、持っている本の帯を調べてみました。有りました。『約束の冬』という作品です。<飛行蜘蛛です。ヨーロッパではゴッサマーと言います。東北地方では「雪迎え」と言われておるそうです。蜘蛛が空を飛ぶのは子供のころだけに限られています。自分の棲息範囲を拡大しようとする本能的行為でして、ある気象条件が整うと、蜘蛛の子供は、尻を天に向けて、糸を吐き出すんです。1本だけではありません。3本か4本・・・。長さは4~50㎝から2mくらい。その糸が風に乗って、さらには地表と温度差のある暖かい大気の上昇も利用して、浮き上がった糸にしがみつく格好で飛んで行くわけです>。この後「かげろう」(陽炎)と空飛ぶ蜘蛛との関わりについて「こうした説がある」と書かれています。私が遊糸について読んだのは『海岸列車』ではなかったことをお詫びします。
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遊子 (紗衣里友人)
2014-11-01 22:38:49
福井県の三方五湖の北西にある常神半島の県道216号線を独りドライブしたことがあります。日本にもこんなきれいな色の海があるのかと感激しました。その常神半島に「遊子」という地名がありました。由来は調べていませんが、強い印象がありました。
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糸遊 (issyok)
2014-11-02 18:10:25
紗衣里友人さま

宮本輝,『約束の冬』、飛行蜘蛛、雪迎え、雪送り、遊糸、糸遊・・・・・

蜘蛛以外にも、ハダニ、ミノガ、ワタアブラムシ、などが飛んで混同されたり・・・・・

外国では、Gossamer 、Angelhair,Ballooning、などとも言われているそうですね。

勉強になりました。

室内で仕事することの多い私は、まだ糸遊を見たことがありません・・・・・残念ながら認識していません。
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