一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

472  爭へぬ血や冬芽へと通ふなり   道夫

2012年01月13日 | 

(あらそえぬちや  ふゆめえと かようなり)

 

「血は争えない」を直訳すると、「血族同志は、争わない」となるが、昔から親子・兄弟が争うのはざらで、現代でも遺産相続などで骨肉の争いなど良く聞く話だ。

 

 しかし、「子どもが父母から気質・性向を受け継いでいることは否定しようがない」というのが本来の意味だから、日本語は難しい。

 

 さてこの句、父母の、たぶん父親の気質を受け継いでいて、冬芽へと通うという。そんなに、たびたび見に行くのは、尋常ではない。もしかしてお父さんは園芸が仕事だったのかもしれないし、植物学者だったのかもしれないし、単に俳人だったからかもしれない。

 

 いづれにしても、酒乱・短気など悪い方の「争えぬ血」ではなくて良かった。作者は、実に良い気質を受け継いでいるんですね。

 


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2 コメント

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冬芽 (take)
2012-01-13 12:11:29
私はやっと植物観察2年目に入りましたが、花のない冬はどうされているのと植物好きの人に聞いたところ、多くが冬芽の変化をルーペで観察されているとのことでした。

私は酒好きの血を継いでいるようで困ったものです。

庭に雪がつもるとは、岩戸山は標高が高いのですね。
いい景色ですね。

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ルーペ観察ですか? (issyo k)
2012-01-14 15:12:07
takeさま

いやーさすがプロは違いますね。ルーペで観察とは感心します。

「通う」という言葉で、プロではないかと推測しましたが、やはりそうでしたか。

雪が降ると、「おーい、雪見酒を飲みに来ないか」と呼びかけたいのですが、ここまで上がって来れる人は、ほとんどいません。
4WDを持っていないんです。
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