一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

阿弥陀像出てゆく阿弥陀花の昼

2011年04月07日 | 

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阿弥陀像出てゆく阿弥陀花の昼   重治

 

「うまい、この句に座布団1枚上げましょう」

「いや、阿弥陀は無量寿仏だから、時間や空間などには左右されないはずだ」

「いや、阿弥陀は私達全てを遍く照らして、天上界にいるんだ」

「いや、阿弥陀像は、人間が想像した形に過ぎず、阿弥陀はいない」

 

まあまあ、議論はそのくらいにして、まとめてみましょう。作者の句意は、「阿弥陀像に阿弥陀様が在わすならば、きっと像を抜け出て、満開の桜を観に行かれることでしょう」という想像を「出てゆく」と断定したのです。

 

「とすると、夜になったら、戻るんですかね?」

「きっと夜桜も見るから、戻るのは深夜じゃないの?」

「花が終わるまで、私だったら戻らないよ」

「そうね、北海道まで、ずーっと花の旅をするかもね」

「いいなあ、阿弥陀様って」

「・・・・・・・・・・・」

 

クロモジ(黒文字)

コメント
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