345(サン・シー・ゴ)といっても、「3」のときにアホの顔をしなければいけない、という決めごとがあるわけではない。
これを「サン・シー・ゴ」と呼ぶ。
この言葉が通用する地域の範囲はわからないが、
ということで、直角三角形なのである。
直角方向(いわゆるカネ)を出すときの簡便なツールの一つで、「3の倍数」か「4の倍数」のどちらかの辺を基準線に合わせれば、別の一辺が直角方向となる。
といっても、こんなものがどこかに売っているわけでもなく、見ての通り、どこでも作製可能な測量道具なのだ。
この応用パターンとして、巻き尺を使う方法もある。巻き尺を3人で持ち、それぞれが「0」と「3の倍数」と「3の倍数+4の倍数」と「3の倍数+4の倍数+5の倍数」の数字をおさえて(最初と最後は同じ人)、直角三角形を作れば、より広い範囲で直角方向がわかる。
そう「3の二乗+4の二乗=5の二乗」、すなわちピタゴラスの定理(三平方の定理)なのである。
そういやその昔、ワタシがまだボウズ頭の中学生だったころ(つまり今と変わらない)、「ピタゴラスの定理を美しいと感じられるような人になってほしい」といったロマンチックな数学の先生を思い出す(いまだに意味がわからないが)。
若い人は、何かと器械に頼りがちなのだが、土木現場では精密ではなく「おおよそ」で良い場合が少なからずあって、そんなときはこういう方法でいい。そしてワタシはこんなのが大好きなのである。
肝心なのは勝負どころの臨機応変な使い分け。それもまた、腕の見せ所のひとつなのだ。
さりげなく現場におかれてあった「サン・シー・ゴ」を久しぶりに見て、なんだか嬉しくなってしまったワタシ。
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ごくごく真面目な人でしたよ (^_-)