答えは現場にあり!技術屋日記

還暦過ぎの土木技術者のオジさんが、悪戦苦闘七転八倒で生きる日々の泣き笑いをつづるブログ。

同業の人たち

2012年07月16日 | 土木の仕事

 

 

西へ西へと近づくたびに雨足は激しくなり、

「たどりつけるんだろうか?」という不安が頭をよぎる。

そりゃそうだ。

進路は、アメダスで真っ赤かの部分、正しくそちらに向いているのである。

海を見ると、山から流れてきたとおぼしき流木やら何やらが、そこらじゅうに浮かんでいる。

7月14日土曜日、八幡浜発別府行きフェリーの船上から見た風景だ。

 

幸いなことに目的地である大分市は(私が着いたときには)さほどのこともなく、

既報どおり、初参加の「建設ブロガーの会」は、私にとってじつに有意義なものとなり、

まさに「正しい時に正しい場所にいる幸運」を実感した一日となった。

 

翌日、せっかく九州に上陸したんだものとばかり、寸暇を惜しんであわただしく観光に向かったその先は、湯布院。

その道中や目的地では、彼の地の同業者たちが、休日を返上して大雨後の応急復旧作業にいそしんでいた。

「時と場所が変わればアタシはあっちにいる人間なんだな」

とかなんとか思いながらも、今回は観光客である。

無責任な旅人は無責任な旅人にふさわしく、知らぬ存ぜぬを決め込んでいるのが大人の所作というものだ。

とかなんとか格好つけてはみたものの、心持ちとしてはそんなことが出来得るはずもない。

「どちらからいらっしゃったんですか?」

立ち寄った土産物屋のオネエさんにそう尋ねられ、

「高知からです」と答えると、

「この前の雨、大変だったんでしょう?テレビで見ました。大丈夫でしたか?」との返事。

あんな大雨の後にもかかわらず、他人の身を心配してくれるという、なんとも健気で優しいその言葉に、

ほんの何日か前は私もまた当事者だったのだということに気づく。

いまさらながら、私たちにとってそういった行為が、それほどに「当たり前」のことだということなのだろう。

(現に由布岳の直下で、某役所から崩土除去の依頼電話が1件入ってきた)

ましてやその前日には、「災害復旧における建設業者の役割と、その情報発信のあり方」について、エラそうに一席ぶった私だ。

同業者たちが取り除く水を含んだ土の重みも、いつもなぜかやたらと熱い被災後のあの陽射しも、我と我が身の実感として受け取ってきた(つもりだ)。

 

そしてそれをひと言で言い切ってしまうなら、

やはり、「日本には建設業が必要です」でしかないのだな。

 

 

日本には建設業が必要です

米田雅子+地方建設記者の会

建通新聞社

 

 

          (^_^;) 

    

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