答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

朝のトレーニング

2018年10月05日 | 読む(たまに)観る

今朝起きると、「新潟のハム」さんからコメントが届いていた。きのうの拙稿を読むなり、あわてて『荘子ー徳充符篇』にある「哀駘它」の説話を読み返し、どうやったら玄侑和尚の解釈が出てきたのかが不思議なのだという。

さすがだ。

まず原典にあたってみるところ、そして、なぜそうなのかと疑問を抱くこと、誰かの解釈を鵜呑みにして「ほ~、ふむふむナルホド」といった体で合点したつもりになり、あげくの果てにはそれをネタに他人さまに講釈を垂れるなどという行為におよぶ誰かさんなぞとは知の水準がちがうなと、感心しきりのわたしなのだ。

ということで、玄侑和尚がその著で引いていた箇所をコピペして返信した。

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未だ嘗て其の唱うるを聞く者あらず、常に人に和するのみ。人に君たるの位の以て人の死を済うなく、聚禄の以て人の腹を望すなし。又悪きを以て天下を駭かし、和して唱えず、知は四域より出でず。且而も雌雄も前に合まるは、是れ必ず人に異なる者あらん。

・・・・・・・・・・・・・・

コピペではあるが手書き、つまりキーボードで文字を打ち込んだ。すると、わずか120字ほどにもかかわらず、遅々として変換が進まない。変換されない言葉(漢字)が多いのだ。

上からいく。


嘗て

かつて。これはOKだ。

其の

その。よしこれもOKだ。

以て

もって。こりゃ普通だな。

済う

「すくう」とルビがふってあるが、変換候補にはない。救済と打って済だけを採用。そうか、救済という漢字は両方が救うという意味なのだという発見にちょっぴりほくそ笑む。

聚禄

これもまた「しゅうろく」とルビがあるが、ない。「じゅろく」か?キーを打ったが出てこない。しかたなしに「じゅらくだい→聚楽第」から楽第を削り「聚」を残したあと、「ろく」を禄と変換する。

駭かし

「おどろかし」と読むのだそうな。これは読めない。すぐさま思い浮かんだのが「しゅうう」という漢字。出てきたのは「驟雨」、まるでダメ、馬ヘンだけしか合ってない。さて・・・と腕組みし、じっと字面をながめていると右側にある「亥」がクローズアップされてきた。「がい」か。あたり。

且而も

「しかも」だという。且は「かつ」でOK。「而」は同じ本に「すなわち」とフリガナがあったが、「すなわち」では変換されない。たしかアレだ、と検討をつけ、「けいじじょう」と入力したひらがなを形而上と変換し、「而」だけをチョイスして「且而も」完成。

 

繰り返すが、わずか120字ほどだ。しかし、けっこうおもしろかった。だからといって当然書けはしないが、読む、そして漢字を思い起こすことのトレーニングにはなる。もちろん、このような体験は初めてではない。そのたびにもどかしい思いをしてきた。だが、今朝は不思議ともどかしさがなく軽やかな気分だった。

漢文の模写(「書き下し文」ですが)、頭の体操だ。

たまにはこんなのもよい。


 

NHK「100分de名著」ブックス 荘子
玄侑宗久
NHK出版





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