咲けとばかりにオンツツジ。
当地ではめずらしくないが、その分布は紀伊半島、四国、九州に限られており、全国的に見れば希少な花といえるのかもしれない。
モネの庭周辺にあるオンツツジは、もともとの自生種(画像上)と、遊歩道を整備したのちにその路傍に植えられた種(画像下)とがある。花勢、色、ともに自生種のほうがよいのは当然といえば当然のことだが、そのようなことを感じるのは、わたしのように庭の推移を見てきたものか、それともよほどのプロフェッショナルか、どちらにしても、たぶんほとんどいないはずだ。
モネの庭周辺の山ではオンツツジが満開。
ただそれだけでよいのにもかかわらず、ついついウンチクめいた能書きを垂れてしまうのはブロガーの性(さが)なのか、はたまたオヤジの性(さが)なのか、たぶんどちらでもなく、単にわたしがそういう質(たち)だというだけなのだろう。
ウンチクめいた能書きといえば、ついでにもうひとつ、モネの庭周辺に自生した樹木の話にお付き合い願いたい。
左の赤い葉っぱの木、名をカナメモチという。その枝が密で折れにくく手に優しいため、「げんのう」(石工が使う小ハンマー)の柄として重宝される。ここいらへんの土木屋にとっては馴染みがある木だ。当地での通称はソバ。古事記では「多知曾婆(たちそば)」、枕草子では「たちそばの木」。密に咲く白い小花を蕎麦の花に例えてその名がついたという。
いにしえの土佐は配流の地だった。峻険な山脈で隔てられているゆえ、四国と名はつけど他の三国とは別物の離島扱いだったのである。その過去が功を奏してだろう。高知県には、当地に住む現代人が意識するしないにかかわらず、古語がふつうに残っている。ソバもそのひとつだろう。
日曜の閉園間近、妻と遊歩道を散策しつつ「方言周圏論」(※)のことなどを思う。
この場合にそれが当てはまるかどうか。そんなことはどちらでもいい。それやこれやも含めての田舎暮らしなのだもの。
※方言周圏論(デジタル大辞泉より)
ある言語現象が中央から周辺地域に広まっていく過程は波紋のそれに類似していると考え、波紋の周辺にあたる方言圏のあちこちにかつて中央で使われた共通の古い形がみられると説く論。柳田國男の「蝸牛考(かぎゅうこう)」によって提唱された方言学の理論の一。
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