答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

オジさんたちへ

2018年03月08日 | ちょっと考えたこと(仕事編)

3月3日に行われた卓球のジャパン・トップ12で第一人者水谷隼が全日本チャンピオン張本智和を破って昨年の世界選手権と今年の全日本選手権で敗れた雪辱を果たした。全日本で張本くんに負けたあと、「何回やっても勝てない」と話した28歳の水谷くんが一矢を報いた形となったそのゲームについて書いた”JIJI.COM”(時事通信社)の『卓球「10代革命」に一矢 水谷雪辱の意義』という記事がおもしろかった。特に、こんな箇所に得たりとうなずいた高知県安芸郡北川村在住60歳の「辺境の土木屋」なのである。


 では、ベテランが生き延びるすべはないのか。「新しい技術をどんどん覚えれば勝てる。そうすれば経験やパワーがある分、むしろベテランが勝てる。ベテランだから不利ではなく、新しい技術を覚えない選手が不利になる。今の若手もいずれベテランになるんだから。水谷は毎年新しい技術に挑戦して、それがリオデジャネイロ五輪のメダル(団体銀、シングルス銅)にもなった。自分自身が新技術をやっているから新技術に弱いということがない。そこが彼のすごいところ」


読んだ刹那、脳内を鶴田浩二の台詞が流れ始めた。

(歌の意味はまったくちがいますが)

 

♪ 古い奴だとお思いでしょうが、

  古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます ♪

 

新しい技術をどんどん覚えれば勝てる。

ベテランであることが不利なのではない。

新しい技術を覚えないベテランだから勝てないのだ。

ベテランとはいえ28歳は、齢60を過ぎてしまったわたしからみればとてつもなく若い。しかし、そこから学び取れることは大きいのではないか。 

などと考えていると、今度はSHOGUN『男達のメロディー』が聞こえてきた。


♪ 男だったら流れ弾のひとつやふたつ

 胸にいつでもささってる ささってる ♪


完全にわたしの思考は、28歳のベテラン元王者と14歳の少年王者のストーリーから還暦過ぎのオジさんたる自分自身に移っている。そう、「オジさん」(ベテラン)たちには、自分自身が向かっていってできた傷は当然のこと、火中の栗を拾うことによって流れ弾に当たりできた傷もある。それが経験であり、その経験からしか生まれない「勘」の源泉となる。それを踏まえ冒頭の記事に習うと結論はこうだ。


むしろ現場でつちかった経験と勘がある分、新しい技術を覚えた「オジさん」のほうが強い。

そして、新技術に挑戦しつづけてきた経験と実績、そしてそれを繰り返してきたという自負が「オジさん」にあれば、新たに生まれてくる新技術にも対応できる。


わたしがここで言う新技術とは、何もICTやCIMやらのいわゆる「情報化」にまつわる事柄だけを指してはいない。たとえ他業界では目新しくなくとも、わが業界にとっては「新しいこと」「新しいもの」「新しい考え方」、もっといえば自分自身にとっての「新しいこと」「新しいもの」「新しい考え方」、それらを「新技術」と読み替えてもいいとわたしは思う。それらにチャレンジし、ときには自家中毒を起こし七転八倒し、ときには吐き出しつつもそれらを吸収していくプロセスを繰り返す「オジさん」が、「オレは歳だからもうイイもんネ」と新しいことを拒絶しつづけるオジさんと同じであろうはずがない。

とかナントカいってるうちに、今度は竹原ピストルのドスのきいた声が聞こえてきた。


♪ 積み上げてきたもので勝負しても勝てねえよ

  積み上げてきたものと勝負しなきゃ勝てねえよ ♪


とはいえそれは簡単なことではない。それには、いくつになっても精神のしなやかさを保ちつづける柔軟性と、それとはまったく相反することではあるが、負けてなるかという意地と、そしていつまでもチャレンジしつづけるための意志が必要だ。

しかし、だからといって、そこで肩肘を張り気負ってばかりいては「オジさん」の「オジさん」としての価値はない。まあ、いいではないか。それがなくなったとき、そのときは、右手の親指を立て人差し指を右のこめかみにあて、

「バーン」

とひとこと。技術屋としての自分自身に引導を渡してジ・エンドにすればいいだけのことだ、ぐらいの開き直りも必要だろう。

と、脳内でリフレインする『オールドルーキー』をBGMに、自分で自分にそう言い聞かす朝。

おっとその前に、腹が減ってはいくさができぬ。

さて、メシでも食うか。

 

 

 

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