答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

花咲く春にあひにけるかな

2018年03月01日 | ちょっと考えたこと

 

『増補喜多流祝言小謡集』、

ゾウホキタリュウシュウゲンコウタイシュウと読む。

この小冊子を引っ張り出すのは年に一度あるかないか。多くて2回。3度となるとめったにない。イコールその数字が、わたしが祝い事で小謡を披露する回数だ。そんな有り様だから、いつも直前になって引っ張り出しては、昔取った杵柄ならぬ一夜漬けの付け焼き刃で本番にのぞんでいる。

さて、集落の住人宅の新築祝いで謡った前回からちょうど1年が経過した今回は、ご存知『高砂』から『四海波静かにて』と『千秋楽』のふたつ、そのあいだに『西王母』を入れるという桃の節句ヴァージョン。親類の女の子の初節句を祝って謡うことになっている。とりあえず、ひとふしうなってみる。

 

三千年(みちとせ)になるてふ桃の今年より

なるてふ桃の今年より

花咲く春に逢ふ事も

唯此の君の四方の恵

渥き国土の千々の種

桃花の色ぞ妙なる

 

 

 

どれどれちなみに・・・と、西王母と桃の節句の関係について調べてみたら、こんな和歌に出会った。

 

三千年になるてふ桃の今年より

花咲く春にあひにけるかな

 

三十六歌仙のひとり凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)の作だという。

といっても三十六歌仙が何なのかよくわかっていないし凡河内躬恒なんて名前も初耳なわたしだが、「花咲く春にあひにけるかな」という語感がいたく気に入ってしまった。

「花咲く春にあう」

今まで不遇でいた人が時節にめぐりあうことのたとえ、だという。

人生、山あり谷あり、浮いたり沈んだり、上り坂があれば下り坂があり、ライトサイドがダークサイドに屈することもあれば勝利することもある。心の持ちようとして大切なのは、山と谷、浮くと沈む、上り坂と下り坂、ライトサイドとダークサイドはそれぞれが別個なものとして存在するのではなく、それぞれにつながっているのを認識するということだろう。

 

お花が散って

実が熟れて

その実が落ちて

葉が落ちて

それから芽が出て

花が咲く

(金子みすゞ)


そう、これまでもそうだったし、たぶんこれからもそうだ。

となれば答えはひとつ。

「がんばろう!」

などと、『増補喜多流祝言小謡集』(ゾウホキタリュウシュウゲンコウタイシュウ)を開いたまま、自分で自分を励ましてみる朝。



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