答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

アビラウンケンソワカ ~ 北川村のお弓祭り(その45)

2017年01月07日 | 北川村のお弓祭り

お弓祭りには数々の文言(呪文)がある。

たとえば、朝、川に入る前はこう。

「一水神や天の川、七十閻魔の水起こし、アブラウンケンソワカ」

またたとえば、着服の儀ではこう。

「昨日までこけの衣に着もくれて、今日は脱ぎ捨て精進帷子を着るぞ、アビラブンケンソワカ」

またたとえば、射場に入るときはこう。

「今日この射場に立ちたるかねもり金性の男、ススの白竹矢を以て悪魔けり、射払うぞ、あびらうんけん」

多くの所作や儀式を、呪文とともに行う慣わしとなっている。

「あれって”アブラ”っていうのや”アビラ”っていうのや”ソワカ”がないのやら、色々あるけど全部別々に覚えないかんのですか?」

とわたしに問うのは今回始めて弓引きさんとなったKくん。うん、真面目な質問だ。

それに対するわたしの返答は、

「全部のうしろにアビラウンケンソワカってつけたらええがよ。大事なのはアビラウンケン。ブとビはヒアリングの違い。細かいことは気にすんな」

ア(地)

ビ(水)

ラ(火)

ウン(風)

ケン(空)

ソワカ(?)

真言宗派であるわたしは、オンアビラウンケンソワカという音律で幼少より聞き覚えのある呪文。大日如来の真言だそうな。お弓祭りの文言の場合、”オン”が抜け落ちているのだが、なにゆえそうなったかはわからない。

そもそも真言という仏教の言葉が、なぜ神事と結びついているのか。勘のいい方はすでにおわかりだろうが、神仏習合の名残りである。いや、「名残り」というのはふさわしくない。境内に金宝寺(高法寺)という寺が同居する星神社は現役だ。大日如来が彫られた磨崖仏にしめ縄を飾り、お弓祭りには住職が祭祀に参加し、神事が終わったあとは各社とともに観音堂にも榊の枝を祀る。現役バリバリの神仏習合なのである。

とかナントカと、オジさんが垂れるそんな講釈をはさみながら、今日も稽古はつづく。

本日午後からは全12人の射手がうち揃っての全体練習で、明日8日はいよいよ本番。

雨にならねばいいのだけれど。


 

 

神官と住職

(星神社お弓祭り保存会、平成21年、『星神社のお弓祭り』より)

(ちなみに住職はわたしではございません ^^;)

 

 

 

  ↑↑ クリックすると現場情報ブログにジャンプします

 

           

            有限会社礒部組が現場情報を発信中です

 

     

   発注者(行政)と受注者(企業)がチームワークで、住民のために工事を行う。

 

 

 高知県情報ブログランキング参加用リンク一覧  

にほんブログ村

コメント