プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

マルチメディア論

2011-02-01 12:46:02 | インポート
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 (冬の湯浅湾の味わい:湯浅湾・小浜海岸)

 いろんなアウトドア遊びが好きだけれど、
 その中でも特にカヤックにこだわりがある理由は、
 「旅」に絡めることができることと、
 「シンプル」で、
 「ディープ」だということですね。

 特にシーカヤックに乗って体感する海フィーリングってやつの深さは、他にはなかなかない、素晴らしいものだなあという実感が、長年やればやるほどつのります。
 「繋がりあるリアル感」とでもいうか。

 たとえば一日中海に揺られ、海のリズムが身体の芯に残ったような状態で音楽を聴くといつもの何倍にも増して音楽グルーヴとの一体感を味わうことができる。
 そいつを面白がって様々な音楽を聴き続けるうちに、世界の音楽文化に対する、知識や感性に広がりが出てくる。また作り手のハートへの理解度が、深まってゆく。
 
 たとえば自分の判断力のみで海を進んでいくということは己の生命をもってして風や波と対話するということだから いつもの何倍にも増してプラネットアースの鼓動と自分自身とのかかわりあい、つながりが深くなる。
 マジで行かなきゃヤバいし、マジだから楽しいってのもある。そしてマジだから分かってくるものがある。
 そいつを面白がって経験を重ねていくうちに、だんだんと自然やプラネットアースに関する知識や感性が深まってゆく。

 たとえば自分の身ひとつの裸の感性で風や波と戯れるわけだから、同じように身ひとつの裸の感性で自然のリズムとともに暮らした先住民の神話的世界観とかプリミティヴアートとかのワールドが身に染みて理解できるというか、ピンとくるようになってきたりする。ま、別に先史民族だけじゃなくてどんな時代でもいいんだけと、自然にまつわる人の歴史や文化の真骨頂みたいなものが意外と身近に感じられ始めたりする。ま、ただ分かった気になっているだけかもしれないが、それはそれで別にぜんぜんよくて、そういう大いなる誤解の豊かさから発展していく物事もあるわけで、そいつが非常に面白いのだ。
 そいつをますます面白がって色々本とか読んだり旅したりしていくうちに、世界のネイチャー&カルチャーに関する知識や感性が深まる。

 たとえば・・・・、
 と、こういうふうに挙げていけばきりがなくなるくらい「全身でリアルに自然の鼓動を感じる」ってアクションには、森羅万象への好奇心の回廊が開かれている。と同時に、人間の持っている根源的なやる気やモチベーションや心の炎を奮い立たせる原動力があるように思える。
 とにかく「リアル」てのがキーワード。
 リアルな自然体感ってやつこそ、あらゆるメディアの頂点にたつ最高級のマルチメディアだと言えるかもしれない。

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