うすうすと感じてはいたのだが、私は「英文法」が解っていない(笑)。
そこで、書店へ行ってこの本を買ってきた。

これは「英語という言語の根本的な理解を達成するため」に、非常によく考えつくされ、整理し、纏められた素晴らしい本だ。
早くマスターして、マイケル・ムーア氏にツイートの連投をしてみたい(笑)。
今日この本から写したいのは、英語の本文ではなくて、「補遺」と「あとがき」からである。
“英語は名詞を中心に文を組み立て,そこに種々の修飾語句をつけ,原因・結果を理論的に追求するように表現していくような文体を好みます. 日本語のほうは,どちらかと言えば主語を明確に表さずに状況を汲み取って動詞を中心に柔らかく表現する傾向があります.”
“映画のシナリオは生きた会話表現がふんだんに学べるばかりでなく,翻訳の面から見ても絶好の教材と言えましょう.
『英語版 「男はつらいよ」“What a Life!”』(山田洋次作,W.Ross訳)(語学春秋社1975)の解説を担当したのですが,日本語特有の表現が英語ではどうなるか,興味津々ですね.
「結構毛だらけ猫灰だらけ,尻のまわりは糞だらけ」が
You're as fine as a cat with its fur full of catnip.The cat fell in the horse manure.
です. 頭韻(alliteration)の cat,catnip;fine,fur,full,fell などにも注目すると,結構,調子よく英訳されています. 翻訳は川幅の広い川を渡るようなものと言いましたが,まさにそうですね. 英語から日本語へと私の舟でもう一度渡り直すとしたら
「結構,毛皮がマタタビだらけ,猫ちゃん馬糞に寝転んだ」
といったところでしょう.”
(以上は、「補遺」から)
“1936年,東京生まれ. 目白小学校(当時,国民学校)に入学した直後に太平洋戦争の開戦,やがて,B-29(Boeing社の爆撃機)による空襲が始まり,防空壕に潜む回数が増えてきました. その頃, 今思えば本当の命拾いをしました. 爆弾かと思った大音響とともにロッキード(Lockheed)戦闘機の流れ弾が二,三メートル傍らの古井戸に突き刺さったのでした. 映画「禁じられた遊び」で,いたいけな女の子が機銃掃射で両親を亡くすシーンと重なって頭にこびりついています.
焼夷弾(後に John Hersey: Hiroshima を読み, Molotov's flower basket と呼ばれていたことを知りました)の炎を照り返すガラス窓が真っ赤に染まるようになり危険が身近に迫ったため,集団疎開で信州の雪深い渋・上林温泉に送られました. ほどなく3月10日の東京大空襲. 秩父山地の上空が異常な深紅に染まり,その下で10万に及ぶ人々が火中を逃げ惑った挙句に命を落とされたことなど想像もつかず,ただあの赤,赤だけが目に焼きつきました. 疎開中は痩せ細り,腹と背の皮がつくほどの餓えを体験し,米一粒,大豆一粒の有難さをとことん身に沁みて知りました. もちろん,将来,英語に縁をもつことになろうとは露ほども考えない,ただの飢えた子供でした.”
“後に芥川賞を受賞された小説家・小島信夫先生の授業では,英国の小説家・モーム(William Somerset Maugham)の“The Summing Up”(邦訳名は「要約すると」)という essay が使われました.”
“本郷キャンパスでは,英書よりさらにスマートな洋書(木製のペーパーナイフで1ページずつ読み進むフランス語の書物)を携えた大江健三郎氏(ノーベル賞作家)の若き姿がありました.”
(以上は、「あとがき」から)
今日の最後は、『男はつらいよ』の英訳です(笑)。
W.Ross氏は『What a Life!』と訳しました。もちろんいいと思います。もうひとつ私は、こんな風に訳してみました。
『The Man always yearns for a Lady』 (男はいつもひとりの女性にあこがれる)
【2015.3.12 追記】
※ しばらくぶりでこの記事を見返したら、三人称単数現在の“s”がなかったので、付けておいた ^Ⅲ^)






