伊勢ー白山 道

集団では無く、社会の中で心身の健康を正しく個人で目指します

自分のことを叱ってくれる人間は貴重です

2012-12-25 11:35:05 | 老子の言葉

老子の言葉 第七十四章

(独自の超訳)

もしも民衆が悪政治により圧迫されて死ぬことも恐れなくなれば、どうして死刑によって民衆を脅すことが出来ましょうか。
たとえ民衆が常に死を恐れているとしましても、もし悪事を働く者がいれば、私が捕まえて死刑にすることが可能ですが、誰が自ら進んで他人の死刑を執行することが出来ましょうか。

常に人間の生死を司る大いなる存在がいて、人間に死をもたらすものなのです。
その生死を司る大いなる存在に成り代わって、人間の判断で他人の死刑を執行するということは、
これは熟練した職人に成り代わって素人が木を削ることと同じなのです。
このように熟練工に成り代わって木を削る者は、自分自身の手に傷を負うことに成ります。

原文
「民不畏死、柰何以死懼之。若使民常畏死、而爲奇者、吾得執而殺之、孰敢。
常有司殺者殺。夫代司殺者殺、是代大匠斲。
夫代大匠斲者、希有不傷其手矣。」

(感想)
現代の日本では、法務大臣が死刑執行のサインをするかどうかが常に問題にされています。
この章で老子は、大いなる存在(神)に成り代わって、人間が人間を裁くことの難しさを言っています。
自分が他人を裁く場合、自分自身も同様に傷を負うことに成ると指摘しています。
これは私たちの日常生活におきましても、たとえ小さなことでも同じことが言えると感じます。
だから、自分のことを叱ってくれる人がいますと、その人も心に傷を負うことに成りますから、感謝をするべき人間だということです。

この章と似た話が日本にもあります。高名な禅僧と武士の問答の話です。 
雪で銀世界に化粧された庭を禅僧が縁側から眺めていました。そこへ突然、一人の武士が現れました。
その武士が言うには、上司の命令に従って沢山の人間を殺したということです。
自分には何の利益にも成らない殺人を、他人からの命令で仕方なしに実行した場合、自分が死ねばこの罪は誰に行くのかと禅僧に尋ねました。
これを黙って聞いていた禅僧は、武士に近くの木の下に立ち、そして頭上の枝を揺らすように命じました。
武士が言われたように木を揺らしますと、枝葉に積もった雪が頭上から落ちて来て、冷たい雪を全身にかぶりました。
禅僧いわく、「あなたに枝を揺らす様に命じた私は、雪を被らずに安全で暖かい畳の上に居る。実行した君自身は、冷たい雪を被ったんだよ」
ただ、禅僧も、武士を冷たい目に遭わせた犯人が自分であることを知っています。雪は被っていませんが、自分の心に冷たいモノを被っています。
(参考記事:http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/e/cd58e3e1dde7e1baba4b705b97d917da

この場合、ただ命令に従って「熟慮なしで」殺人を犯した武士が、自分の良心が傷んでいるために禅僧にわざわざ聞きに来ています。
要は、自分の良心が納得していなかったのです。そして自分の罪も心配しています。

ここで、日本の死刑制度でも大切なことは、死刑を執行する人間や命じる人間が、何のためにするのか?ということなのです。
日本では、罪を犯した悪人の人権問題ばかりが取り上げられますが、被害者やその家族の人権は大切にされているのでしょうか?
被害者の無念や、新たな被害者を防止するために、またそれで給与を得て自分の家族を食わすために、すべてを納得した人間が自分自身も傷を負うことを覚悟でするべき事なのです。
そして、最終的には執行者の良心(大いなる存在・内在神)が、その善悪を最終判断します。

この武士のように、熟慮なしで軽々に殺人を犯せば、自分の良心が納得していないために後々に苦しむことになります。
この章の話の答えは、この世では出ずにアノ世に持ち越す問題だというのが私が感じる答えです。
言えますことは、

*人間が人間を裁く場合、どちらにも傷が発生するということを知っておくこと。
*その上で、自分の良心が納得した行為には、救いが有るということ。
*殺人を命じる人間には、被害者と執行者の両方の苦しみを生んだという2倍の因果が発生するということ。

結局は、この世では、どんな仕事でありましても、自分自身の良心との問答なのです。
自分自身の良心ですから、すべてを見て知っています。ごまかすことは不可能です。
逆に言えば、自分の良心を見詰めて生きて行けば、すべては大丈夫なのです。
職業の選択も含めて、自分の良心に従って行けば良いのです。

生かして頂いて ありがとう御座位ます

注意報のまとめ(http://www.geocities.jp/poriporry/m/emergencycom.html

下の三ヶ所のクリックも、もしよろしければ毎日宜しくお願い致します。
応援して下さる方は、パソコンも携帯電話(fc2のみ出来ない機種もあり)
の人も、この3箇所を1日に1回ずつ良ければクリックして下さい。
人気ブログランキング
精神世界ランキング
FC2ランキング
クリックして現れるランク一覧の中から再度、伊勢白山道を押してね。

[携帯用画面] http://www.geocities.jp/poriporry/m/

サプリ関係
 
http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_health.html
生活用品   http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_life.html
蒸留水関係 http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_water.html
祭事関係   http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_kuyou.html
防災関連用品 http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_prevention.html
伊勢白山道の本 http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_book.html

[パソコン用商品一覧] 
http://www.geocities.jp/poriporry/m/g_all.html

[注意書き]
初めての方は、まずCATEGORYの「初めての方へ」、先祖供養については
BOOKMARKの「短冊と線香による先祖供養ダイジェスト」をお読み下さい。

携帯からアクセスの場合はアーカイブの中にCATEGORYがあります。
私の返答が無いコメントは、霊的な問題では無いと言う事です。
個人的な相談はメールでは無く、最新記事のコメント欄でお願いします。
聞きたい時はタイトル名に必ず、質問、と記入してください。
病気や体調については、医師の診断を受けて優先してください。ここでの話は、
あくまでも参考意見です。先祖供養や健康食品の実践は、自己で判断して決めてください。
強要は決して、しておりません。ここでの話は、自己責任の上で判断をしてください。
過去コメントの削除はしませんので、コメントを書かれる時は慎重にしてください。
実名は絶対に全部を隠し、文字の数で表すか、書かない工夫で表現してください

最新作 「森羅万象 7」
半年掛けて醸造した心血の作品です。新たな開示があります。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766785347/isehakusandou-22/ref=nosim(PC用リンク)

(携帯用リンク案内)「森羅万象7」
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d.html?a=4766785347&at=isehakusandou-22

検索に使用しましょう。 「伊勢白ペディア」
http://www.geocities.jp/maruzo369/isehakupedia.html

コメント (344)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 錦(にしき:金色)の織物 | トップ | 自然な流れで生きること »

344 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとう (may)
2012-12-25 11:47:46
今日も無事に、リーマンさんの記事を読めたことに
心から感謝します。

今日の記事で、心がホッとしました。

常に自分の良心と話し合いながら
自分の両親のことを思い出し
そのまた両親にも感謝を捧げ、
生きてゆきます。

返信する
Unknown (Unknown)
2012-12-25 11:48:04
5ヶ月の赤ちゃんが父親の揺さぶりにより十度の障害を負い、一生介護の必要な人生をおくることになりました。悲しいです。かわいそうです。父親は3ヶ月の服役と5ヶ月の執行猶予だそうです。
返信する
質問させて頂きます。 (ヒーマン)
2012-12-25 11:51:22
リーマン様の本、14冊、すべて、3回よみました。
今、7回読みに兆戦中です。
毎回、新しいきずきが、あります。10回は、読むつもりですが、そのくらいで、よいでしょうか?
返信する
Unknown (蓮乃☆)
2012-12-25 11:51:35
今日も ありがとう御座位ます。私は良かれと思って 身内や友人知人に意見をしたり叱ったりして来ました。その人が良い方向に行って欲しいと思う気持ちからでした。今、暮らしも気持ちもひとりです。良かれと思っての言葉なども温かく無かったかもしれません。自分の行いの相殺が現状であると痛感しています。 過去記事の、クリスマスは、イエス・キリストの生誕を祝う祭日ですが、 私には、どうしても北極星へ感謝を捧げる日と感じます。 根源の存在が出す、生命を生み育む波動は、北極星の方向から感じます。 北極星は、移動出来る、単なる放出する 蛇口かも知れませんが・・・・。(2007 12/20) 独りを噛みしめ、味わい尽くして、楽しみます。
返信する
場所をお借りします。 (Unknown)
2012-12-25 11:57:21
いつもありがとうございます。さん、申し訳ございません。そしてありがとうございます。これからも思い出すたびに心中で謝ります。
返信する
仕事 (あおひとぐさ)
2012-12-25 12:00:12
最近ずっと自分の仕事、業界が嫌で悩んでました。要は貸金です。クレジットだの保証だの生活を豊かにする助けだの体裁のいい言葉に変えたとしても、そのために苦しんでいる人もいます。良心のある仕事をし、そのような企業であるように気を付けたいです。今日の記事は「良心を納得させる」がわかるまでもう少し読んで考えたいです。
返信する
Unknown (モタ)
2012-12-25 12:00:51
叱ってくれる、言ってくれるのは母だけです。言わせてしまっていることにいつも申し訳ない思いで苦しくなります。
何度も同じことを繰り返す私に、半ば諦めの気持ちが入っているのかもしれませんが、それでも言ってくれるのは母だけです。
母は明るく強いです。
その遺伝子を私も受け継いでいるはずです。
頑張れるはず。ウジウジグズグズしてないで、とにかく何かしなくちゃね。めそめそしてても仕方ないし。

やっぱり家で居場所がないよりも、外でムカつきながらでも仕事してた方がいいな。経験と給与がついてくるんだもの。
わ。12時だ。
返信する
叱るとは。 (Unknown)
2012-12-25 12:01:25
叱るまでに何を思っているのか。
誰彼かまわず叱れない。
誰彼かまわず叱れる人は深い愛の人。
あるいは、逆。
神一重という言葉になるのかな。。。
返信する
お知らせ~ (Unknown)
2012-12-25 12:03:02
23:00~ さかのぼり日本史
 源頼朝

やります~
返信する
光を照らす道を行く (たのしいな)
2012-12-25 12:05:14
やはり今日も泣けます。相談や話を聞いて欲しい時は、良心が納得していなくてそうじゃないよと言ってほしいときなのだろうか、持ち越したくないなと思ってしまいます。判断できないから貴方自身で決めてくれ、そういうことにいつも相手の望む判断をして後悔をしたなあと思います。その痛みはたまに涙になって出るのだろうなと、決めるという行為は納得していないと無理でなかなか出来なかったです。両者同じ思いでいるのか、一人だけこうなのかと、慈悲はこういうときに与えるものなのにと今日も生かされています。命じる者はどれ程の覚悟で良心を納得させていたのかな、ごまかせない、少しミスをした、このくらいはいいか、そういうことも含めて全部なのですね。選択はいつも白紙で楽しい。それは励ましてくれる、道を行くだけ淡々と。リーマンさんも良い日を。叱ってもらえたこと、涙が出るくらいいつも嬉しかった。貴重なことは尊すぎてきっとよくわからない。今日もありがとう。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

老子の言葉」カテゴリの最新記事