ぼぶぼぶ!

米国人気歌手ボブ・ディランさんを追っかけした記録

あおによし(GME)

2014年08月17日 | 1994

2月12日を契機にボブ・ディランのことしか考えられない日々が続く。。。

しかもこの情熱をぶつける機会も語り合える人も無くただただ毎日聴きまくる日々。

 

同時に絶対にボブ・ディランをもう一度観に行くんだと固く決意するものの前回の来日は86年と知り、94-86=8ではないか!8年もこのまま待てるか!どうする私?的ジレンマの日々が続く。

 

そんなある日、(多分ぴあという当時の情報誌だったと思うが)「GME」というユネスコ主催のイベントにボブ・ディランがラインアップされてることに突然気づく。

そんなはずない!だって94-86=8のはず!ついでにその前の来日は78年なので86-78=8で完全に符号が合う。

しかし目を疑いつつも「ボブ・ディラン」と書いているのだから仕方ない。

自分の幸運が信じられない!しつこく「別のボブ・ディランなんじゃないの」と有り得ない疑いを抱き続けるのだった。

 

チケットは3万円の椅子席か立ち見席でも1万円とあった。

仕方ない、、、親に泣きつき(ほとんど騙した形、、、数年後返しました)

 

最悪の場合、東大寺の門の前で音をこぼれ聞きでもいいと覚悟を決め奈良へ。

覚悟を決めた割りに簡単にダフィのオジサンから6000円で立見席ゲット!

明日明後日の分も同価格で購入。

豪華出演者にも関わらずチケットは結構余っていたようだ。

 

ボブは予想と違いオオトリではなくイベント半ばにおもむろに登場。

XJAPANファンが既に前を占領してたので3日とも前には行けず真ん中あたりで見ていた。

 

当時はボブ中もタケナワだった。

待ち時間の間出演者によってはステージを観ず、持参のウォークマン(アイワ)でボブを聴いてたことを告白しよう。

 

そんな訳で初日はボブの出番が終わったらさっさと帰ってしまった。

勿論持参のウォークマン(アイワ)で録音した低音質テープをエンドレスで聴きながら。

 

それでもジョニ・ミッチェルにライ・クーダーとか大物連続でボブ中ながらも3日間それなりに楽しめたと思う。

チーフタンズはかなり良かった、"Just Like A Woman"を歌ったボン・ジョビに好感度アップ、そして純粋楽しかったのは"ハイサイオジサン"を歌った喜納昌吉のバンドだった。

 

2日目に「もしかしてグランド・フィナーレ的なことあったのかも?」とふと頭をよぎったので最後までいてみた。

本当にグランド・フィナーレとしか言いようのない全員参加の"I shall Be Released"が残っていた。

ラストワルツですか?少し苦笑しつつ判りやすくていいのかもしれないと思う。

一日目損したーーーーーと一瞬悔いたが、ボブはボブっぽく全く歌う気ない様子で声が認識できなかった。

そんなボブが好きだ。

しかも既に歌った"I shall be released"。

 

この3日間のボブについてはあまり覚えていない。

それよりその後3日目のビデオを繰り返し見てしまったのでそちらの印象が圧倒的に強い。

勿論3日間の自分録音のずんどこテープも数年後にもっと美しいテープを譲ってもらえるまで聴き倒したのだが。

 

ステージは大きくステージ背景になったライトアップされた寺はもっと大きく神々しかった。

その一点に小さなボブが立っていた。

小さくはあったがボブの存在も疑いようも無く神々しかった。

現場では特にオーケストラということも意識できなかった。観るの2回目だし。

ただボブがアコギを持って歌ってるのを目前に圧倒されていた。

しかもこの時の選曲はファン泣かせ。。。

(このような時、誰も知らない古いカバーとか歌いだすのがボブの得意技じゃないの?)

一曲目から"A Hard Rain's A-Gonna Fall"しかも素晴らしい。

二曲目は"I Shall Be Released"

三曲目は先の大阪公演でも演奏していた"Ring Them Bells"

どれほど感激したことか!!!!!

 

最近聴き直したら全部凄いが2日目の"Ring Them Bells"怖すぎる!

この時に限らず本気で名曲だと思うのだが、 あまり口に上ることも無く残念だ。

むしろオクラにして後からブートレッグ・シリーズに入れたら高評価だったりして、、、そんな割れ煎餅的商法も効果あるのではないか?

素晴らし過ぎる曲が多すぎるので仕方ないのかもしれない。

(私もSound Cloudでここにどーんと貼ってみたかったのだが(ずんどこじゃないやつ)何度やってもエラーが出るので諦めた。)

できた!!!!

 

後年友人達との会話で必ず出るのは指揮者のふわふわロン毛の人への絶賛だった。

「ボブにあんなに合わせることができるなんで凄い!」と。

今回聴き直してみて、むしろボブがオーケストラ演奏に影響を受けていた要素のほうに興味を持った。

加えて、空がとても広かったことが忘れられない。

 

普段アトランダムに感じるボブの歌の奔流と爆発感もしっかりありつつ、秩序立ってる感じがする。

それによって荘厳で高貴な感じが強く感じられるのだろうかと思う。

やはり指揮者に仕切られてたのだろう。

+広い空。

+会場になった東大寺とか大仏様とかに対するリスペクト。

 

90年代前半の狂ったアル中感溢れる歌い方が大好きだが、 思えばボブのパフォーマンスは常に荘厳で高貴な感じがする。

「歌い方」じゃなく本当にベロベロなんでしょ?ほぼ確信に近い疑惑を持つ日でさえ、高貴な感じが影のように付きまとっている。

 

そんな高貴さが余すところ無く表現された3日間。

この3日間を境にまたしても火に油状態、、、ボブ・ディランへの思いはどんどんどんどん高まって行くのだった。

 

 

 


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