いせ九条の会

「いせ九条の会」の投稿用ブログです(原稿募集中)。
会の趣旨に賛同される方、メールでご投稿ください。

「このチャンスをつかみ、歴史を正視し、未来を展望しよう」/山崎孝

2008-05-28 | ご投稿
日本の近隣諸国の動静を伝えた新聞報道を紹介します。

【台湾与党主席が訪中 分裂後初 あすトップ会談】(2008年5月27日付東京新聞)

【北京=鈴木孝昌】台湾の与党、国民党の呉伯雄主席が二十六日、南京に到着し、与党トップとして初の中国訪問を開始した。二十八日に北京で胡錦濤共産党総書記(国家主席)とトップ会談を行い、今後の関係改善について協議する。

共産党と国民党の党首が、与党同士として会談するのは一九四九年の中台分裂以来初めて。南京空港に着いた呉主席一行は出迎えた中国側とともに四川大地震の被害者らに対して黙とうをささげた。呉氏は「震災復興の多忙な時期にわれわれを招待したのは(中台)両岸関係を非常に重視しているからだ」とし、「このチャンスをつかみ、歴史を正視し、未来を展望しよう」と、新たな関係発展を呼びかけた。

共産党台湾工作弁公室の陳雲林主任は「呉主席の大陸訪問は両党の交流と協力、平和的発展に重要な貢献をするだろう」と歓迎した。

【朝鮮半島非核化へ中韓協力 両首脳、協力の方針一致】(2008年5月28日付中日新聞)

【北京=築山英司】国賓として中国を初訪問した韓国の李明博(イミョンバク)大統領は27日、北京市内の人民大会堂で胡錦濤国家主席と会談した。両首脳は、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議と朝鮮半島の非核化の進展には、両国の協力が重要、との認識で一致した。

会談では、李大統領が四川大地震の被害に対し深い哀悼の意を表明。8月の北京五輪の開会式に出席することを正式に伝えた。

両首脳は朝鮮半島情勢について議論した。李大統領は、中国が6カ国協議で議長国として建設的な役割を果たしていることを評価。南北対話を通じて共生の道を開く対北朝鮮政策を説明し理解を求めた。これに対し、胡主席は南北間の対話による関係改善を希望し、平和的な統一実現を支持する考えを述べた。

中韓の自由貿易協定(FTA)は、産官学の共同研究が行われており、結果を踏まえた上で、両国の利益になる方向で積極検討していくことになった。

両首脳は、会談後の共同記者会見で中韓関係に重点を置いて説明した。盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の2003年訪中から始まった「全面的協力のパートナーシップ」から、両国が外交や安全保障など幅広い分野で協力する「戦略的協力のパートナーシップ」に格上げすることで合意した。

李大統領は胡主席の訪韓を要請し、胡主席は快く承諾した。

【6カ国協議:米朝代表、28日に再会談 核申告で最終調整】(2008年5月27日付毎日新聞)

【北京・小松健一】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表、ヒル国務次官補と北朝鮮首席代表の金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官との会談が27日夕、北京の米大使館で行われた。

両氏は北朝鮮の核計画申告と核施設無能力化に伴う「第2段階措置」の早期履行への協力を確認。28日朝に再会談し、申告の最終調整、テロ支援国家指定解除の進め方、拉致問題を含めた日朝関係の改善策など具体的な協議を行う。(以上)

★コメント 5月26日、台湾の国民党の呉伯雄主席は、台湾与党トップとして初めて中国を訪問し「このチャンスをつかみ、歴史を正視し、未来を展望しよう」と述べました。

5月27日、韓国の李明博大統領は、中国を訪問して胡錦濤国家主席と会談、「南北対話を通じて共生の道を開く対北朝鮮政策を説明」しました。盧武鉉前大統領の2003年訪中から始まった「全面的協力のパートナーシップ」から、両国が外交や安全保障など幅広い分野で協力する「戦略的協力のパートナーシップ」に格上げすることで合意しました。

5月27日、ヒル国務次官補と北朝鮮首席代表の金桂冠外務次官と会談し、《北朝鮮の核計画申告と核施設無能力化に伴う「第2段階措置」の早期履行への協力を確認。28日朝に再会談し、申告の最終調整、テロ支援国家指定解除の進め方、拉致問題を含めた日朝関係の改善策など具体的な協議を行う》と報道されています。

中国の国家主席が5月6日に来日して、日中共同声明で、お互いが脅威とならないことを確認しています。

このような日本の周辺地域である北東アジア情勢が改善されていく方向なのに、自民党は日米軍事同盟を更に強化するために、集団的自衛権の行使が出来るようにする。宇宙は平和利用に限るとした原則を変えて、ミサイル防衛網の構築のために宇宙基本法を制定して、早期警戒衛星、宇宙追尾監視衛星を打ち上げることが出来るようにします。

宇宙基本法制定を主導した勢力は、自民党の国防族議員・防衛省幹部・航空宇宙工業会加盟企業でした。巨大な利権とも結びついています。

軍事的抑止で日本の安全を勝ち取ろうとすることは、到達点のない終わりなき道を歩むことです。台湾の与党、国民党の呉伯雄主席が述べた「このチャンスをつかみ、歴史を正視し、未来を展望しよう」は、対話と交流で生まれたとても良い状況をチャンスとして捉え、確固とした平和的共存する道を歩むことだと思います。