いせ九条の会

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ゴスペルソング/山崎孝

2006-11-24 | ご投稿
11月23日、私は南伊勢町で行われたゴスペルソングの音楽会に行きました。主催は「主の十字架クリスチャンセンター四日市シオン教会」です。

ゴスペルとは司会者の話では「良い知らせ」と言う意味で、たぶん神の教えのことを示唆しているのだと思います。私は「神」とは人間の創造した叡智の一つで、その教えを守ることによって自らの行動を律しているのだと考えています。神の教えの隣人愛は、人類には普遍的な考え方だと思います。隣人愛は人類愛と共通のものでなければならず、国家や民族を超えて繋がっていなければならないと思います。そういう意味で、愛国心は人類愛と対立する局面が生まれます。

私が知っているゴスペルソングは、体全体で表現する魂の歌という感じの音楽でしたが、23日に聞いたゴスペルソングは、日本のフォーク調というべき、日本人が作った歌が大半でした。グループのハーモニーがとても素適でした。

11月23日、NHK主催「日本民謡フェスティバル」が開かれ、私が好きな奄美の島唄をうたう中村瑞希さんが、民謡日本一(グランプリを獲得)の歌手になりました。中村瑞希さんは5年ほど前から奄美の島唄歌手として注目されてきた歌い手です。私は琉球弧といわれる島々の島唄歌手で、特に好きなのはRIKKI、朝崎郁恵さんです。洋楽とのコラボレーションも行っています。

奄美の人々は琉球王朝と島津藩の圧制に苦しみを、歌で心を癒してきました。これはゴスペルソングと共通しています。

ゴスペルソングは、英国のホーリネス派(メソジストとバプティスト派からの分派)の賛美歌の中には、貧しい人たちを励まし、死や不安からの解放を願う歌がありました。米国の黒人たちは、自分たちの生活の苦しさと重ね合わせてこの賛美歌をうたった。これがカルテット(四重唱)やクァイア(聖歌隊)に発展させたのがゴスペルソングだと言われています。

私は名古屋でバプティスト派教会のゴスペルソングを聞いています。私は10代の時にクリスチャンが経営する印刷所に働いたことがあります。日曜になると牧師さんやクリスチャンの方が見えてお話や賛美歌をうたって下さいました。私は安息日の日曜に働くのは変だと思い信者にはなりませんでした。しかし、賛美歌のいくつかを知ることが出来ました。今でもその経営者に感謝しています。

付記 朝日新聞「声」欄 2003年6月29日付け掲載【小さな文化圏、島唄を楽しむ】

 奄美や沖縄の島唄ついて、ネットの掲示版で語り合っている。演奏会や歌手のこと、島の旅日記などが書き込まれる。メンバーは奄美の在住者や出身者、プロの音楽家など。

 「ワダツミの木」で昨年初め一躍人気が出た元(はじめ)ちとせさんは、マイナーな存在だった頃から注目され、島唄の歌唱力やポップスの要素が融合したアルバム「コトノハ」で話題に挙がっていた。石垣島出身で「涙そうそう」がヒットしている夏川りみさんもそうだった。

二人は一度都会に出たが自分らしさを見出しえずに帰郷。故郷の文化の中で見つめ直して飛躍への道を切り開いた。奄美は琉球王朝や薩摩藩に抑圧を受けた歴史を持つ。それを背景に悲しい歌が多いが、南国らしい楽天的で陽気な歌があるのが魅力的だ。

 掲示版に伊勢音頭のことを書いたら、鹿児島の人が自分の地方にも伊勢音頭の影響を受けた芸能があることを教えてくれた。ネット上にはいろんな島唄関係のページがあり、小さな文化コミュニティーである。