いせ九条の会

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アフガンへの軍事関与を欧州諸国民が支持しないのは…/山崎孝

2008-02-12 | ご投稿
【アフガン・イラク戦/“欧州では不支持”/米国防長官が認める】(2008年2月10日「しんぶん赤旗」)

【ロンドン=岡崎衆史】ゲーツ米国防長官は八日、記者団に対し、米英主導のイラク戦争とアフガニスタンでの軍事作戦が欧州で支持を受けていないことを認めました。アフガンへの軍事関与を欧州諸国民が支持しないのは、猛反発された米国のイラク戦争と混同しているからだ―との説明の中で示唆しました。

 長官は、八日まで二日間開かれたリトアニア・ビリニュスでの北大西洋条約機構(NATO)非公式国防相会議に出席。安全保障問題での国際会議に参加するため同地をあとにし、ドイツ・ミュンヘンへ移動する飛行機の中で述べたものです。

 現地からの報道によると同長官は、「多くのヨーロッパ人がイラクとアフガニスタンの任務を混同していることを憂慮している」「彼らの多くがイラクへのわれわれの関与に困難を感じ、そのことをアフガンに投影している」と発言。イラク戦争への欧州の反発がアフガン軍事作戦への不支持の根底にあるとの見方を示しました。

 ゲーツ氏はまた、アフガンは米国だけでなく、欧州でのテロ攻撃にもかかわってきたとし、「欧州の安全保障上の直接の脅威だ」と強調。欧州諸国のアフガンへの軍事的関与の増加を促しました。(以上)

アフガンへの軍事関与を欧州諸国民が支持しないのは、米国のイラク戦争と混同しているからではありません。アフガニスタンの民間人の死者を増やしている米軍の軍事作戦を、欧州諸国は遺憾と思っていること、米国主導のアフガニスタン政策が成功するか否かについて欧州諸国では悲観的な見方が広がっている(有力なロンドンの国際研究所の報告)からです。

日本に目を転じると、ペシャワール会の代表中村哲さんは「日本の議論には、現地での空爆という人災と旱バツという天災の襲撃を受けている農民の視点が欠落している」と述べています。この言葉を軍事による国際協力なるものを推し進めようとする与党と民主党の政治家たちが耳を傾けなければと思います。