佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

釣り・釣りの思い出・釣り界のこと・ボヤキ.etc

釣行記・端島波止のグレとアジ釣り/2000年6月

2010-02-01 15:41:40 | 釣り
2000年2月にメバルを大釣りした山口県の端島に、最近見ることが無くなった涌きグレを見に行く事にした。

ここ最近あまり良い釣りをしていないというメンバーを端島に連れて行くことにした。メンバーは我が連盟の編集長の宮林氏とクラブの木の本氏に甥の良介氏との4人。大阪を夜の11
時半に出発。

中国道、山陽道をひた走り、午前4時に広島の五日市インターを出た所で中村氏と合流。彼の案内で港に向かう、港で彼のクラブメンバーと一緒に乗船。

ベタ凪の瀬戸内を船は快走、約1時間で端島に到着。チヌ狙いのメンバーが多いらしく、一人一人が船長の指示で磯上がりをする。関西と違って釣人も少ないためにひとり一磯が基本という。

見るからにチヌのいそうな磯が多くある。中村氏曰く「昨年の良い時期に宮島の裏磯で1日に30~40cmのチヌを何と60枚以上釣った」という。乱獲のように思われるのでもって帰るのは5匹ほどの大物だけという。

今回の案内役の中村幸春氏は、私の良き友人で広島の若き指導者である。私たちの今回の狙いはグレ。といっても、この瀬戸内ではそんなに大きなグレは望めない。30センチまでが、数釣れるというところである。

宮林氏と木の本氏を今日の狙い目の磯に上げるつもりでだったが、マイボートで来た先客がいたために、4人一緒に先日来た波止に上がることにした。

幸春氏に用意してもらったオキアミ3キロにアミエビ4キロとマルキュー・グレパワー添加剤2袋を組み合わせてマキエ作り。サシエはこのつぶしたマキエの中から拾って使用するという。

仕掛けは、竿が1.5号に道糸が1.7号、ハリスは1.5号でハリはグレ針の5号でウき下は70センチ。南紀あたりの仕掛けとは大分違うようであるが、中村氏にいわせると30センチを超える物はめったにいないという。

瀬戸内の海は潮の干満が2m前後にもなることがある。この波止でも海面まで6mにもなることがある。

波止際を覗くと、一ヒロも無いところに良形のアジが多くいる。「よし!このアジをおみやげに」と、グレを釣りにきたのにもう気が変わってアジ釣りに変わりそうである。

釣り始めると、なんと、そのアジ群の横を1mはあろうかと思われる魚体が行ったり来たりしている。どうやらカンダイらしいが針に掛からないようにと願った。中村氏が以前、「このくらいのカンダイは普通にいます」と言っていたが、それが実証された。こいつはお断りと、すこし先を狙うことにした。

良介氏がアジよりグレを狙いたいというので、竿2本ぐらい先がポイントだと教えてマキエをうつ。潮はトロリとしていて左から右へ流れている。

いたって軽い仕掛け、噛みシズ変わりのサルカンだけの重みでゆっくりと沈んでいく。糸がなじんだかなと思ったらシュシューとウキが走った。

反射的に手首が返って竿が曲がって第1号のグレが上がった。足場は良いのだが、この波止の上を電線が走っているので竿を思い切って立てることができない。振り子の要領で手元に来る様に巻き上げなくては、波止の壁に当たってバラス事になるので、要領を得るまでは慎重にならざるをえない。

立て続けに何匹か26~27cmのグレを上げた後、少し違うアタリがでた。ウキがスーッと気持ちよく入るのを見て合わすのだが素バリばかり。おかしいなぁーと思いアタリがあった時に今度は合わさずに見ていたら、勢いよい入ったウキがいったん止まり、一呼吸おいてからまた入るのを合わすと、針に乗った。

釣り上げると良く超えた28cmほどの良形アジ。このアジとグレが入り混じっているようである。同じ仕掛けで釣れる物が違うのでウキの入り方で、アジやグレやと区別しながら釣るのも楽しいものです。

しばらくマキエを続けているとエサ取りのオセンの下に30cmぐらいのグレが涌いてくるのが見えてきた。

「グレが涌いてきたよ」と宮林氏に声を掛けると「どれどれ」と竿をもってきて、ポイントにヒョイと投げた。さすがにベテラン、うまくポイントに入り「ハイ一号」と青緑かかった美しいグレを放りあげて「簡単なもんや」と良介氏にひと言ってって、また自分のポイントへ帰った。

あちこちに湧きグレが見えてきたが、木之本氏は釣れているのかな?と見ると、色々と仕掛けを変えては、グレを次々と釣り、ニコニコとスカリに1匹、1匹丁寧に入れている。

今朝の出港時には雨が来るかなと話していたが、だんだんと日差しが強くなり飲み物ばかりがよく売れた。クーラーボックスにはお弁当もおやつも入っているのだが、余りの暑さに食欲がわかない。

四人の竿は一日中休み無く曲がった。種子島にかかり釣りに行ったときに見た湧きグレ。それ以後、どこへ行っても見る事もない湧きグレ、大きさに文句はあるが満足した湧きグレであった。

釣人というのは勝手な物で、釣れなかったら、小さくても良いから釣れないかなぁーというが、釣れたら釣れたで今度は大きさに文句を言う。本当に勝手なものです。

小型ながらも満足のいく釣りをしたので、三時の納竿を二時に繰り上げ、迎えの船が来たときには、波止の掃除も終わり、クーラーに満タンのグレ、アジを積み込むだけとなった。

雨の心配をしていたが、それもなく暑い一日だったが楽しい一日であった。

広島港に帰り、車に釣り具を積み込んで、中村氏とクラブのメンバーに別れを告げて午後六時過ぎに広島を出発。高速道路を一路大阪へ。午後十時半に無事大阪に着いた。

広島といえば遠い様であるが、高速道路一本で、串本へ釣りに行くのとあまり変わらない時間でいける上に、広島の中村幸春氏が色々と面倒を見てくれるので、仲間が揃えばまた行きたい所でもある。

これは、今は亡き宮林氏との思い出のひとつでもあります。
コメント
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