佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

釣り・釣りの思い出・釣り界のこと・ボヤキ.etc

港湾施設における釣り問題/新潟県の場合/その2

2009-07-04 10:58:30 | 日々の思い
第1.港湾施設における釣り問題を巡る現状と課題

1.事故防止対策の状況
現在、県は主な事故防止対策として、港湾施設における釣りの危険性を周知し、関係者以外の立ち入りを規制している。

2.事故の実態

(1) 転落事故の発生件数
防波堤を中心に多数の釣人が港湾施設に立ち入り、毎年相当数の事故が発生している。

(2) 転落事故の原因等
釣人の事故を原因別に見ると、防波堤では高波によるものが大部分で、岸壁等ではすべて不注意が原因である。

(3) 港湾別の発生状況
過去7年間では、県内の4港で事故が発生しており、新潟港(東港区)が最も多い。

3.県民の意識等

(1)「多くの釣人は自己責任を自覚し安全に気を付けているので、立ち入りを認めてほしい」との意見が県に寄せられている。

(2) 県民意識調査
県民の多くは、一定の条件の下での開放に賛成しているが、実際の開放にあたっては、安全面や環境面で様々な課題を挙げて慎重な対応をもとめている。

(3) 港湾所在市町の観光振興に関する意見
港湾所在市町の多くは、安全性の確保を前提として港湾施設の一部開放が望ましいと考えている。

4.他の都道府県の状況

(1) 釣り施設として開放している事例
釣りを認める施設を有する港湾管理者は約4割で、施設の内訳としては、比較的波が穏やかな護岸や緑地公園がほとんどであり、防波堤で釣りを認めている事例は少ない。

(2) 釣り施設を整備したことによる効果
観光振興等の効果があったとするものが多く、安全性が向上した(危険箇所での釣りが無くなった)とするものもある。

(3) 国の取扱い
国では、防波堤等の多目的使用について通知を発出し、安全対策等に関する留意事項を示している。

5.関係する法令及び判例

事故防止対策を検討する場合は、国家賠償法や判例で示された考えに十分留意する必要がある。
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