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最近はフィギュアスケートと歌舞伎鑑賞記録が主流でござります

風林火山 千穐楽

2008年04月28日 | 風林火山
27日の千秋楽観に行ってきました。5日の初日を観て以来ですが、さすが初日と比べると演者達もリラックスして一体感があって、またテンポもよくなってて、いやはや素晴らしい舞台でした。舞台の感想については、4/5「風林火山 舞台初日」の記事でも書いたので、今回は、千秋楽ならではのレポを。

この舞台では開演15分ぐらいまえから花道や客席通路、幕前などにぞろぞろと武田軍の侍達が現れて、川中島決戦へ向けての戦仕度をしているんです。だから楽日も早めに着席していろいろ眺めてました。初日の時も侍達はそれぞれ台詞を言ったりしていたのですが、その頃に比べるとだいぶ客いじりも入るようになっていて、花道脇のお客さんに武具の紐を結ばせる手伝いをさせたりとか、客に話しかけたりしてましたね。そして「今日でこの仕度も終わる気がする…」と呟いてた侍に大拍手が起きて、そして突如、聖火のトーチを片手に幕前を走り抜けて行った段之さんに大爆笑。昨日の今日でとってもタイムリーすぎです。その後、「聖火を持った女は何処へ行った?」とか言われてたし(笑) (聖火を掲げた段之さん、その後本編でも1幕目のラストにやってました。亀ちゃんが扇を持って見得切ってる後ろを走っててまたまた大爆笑。お屋形様よりオイシイところを持っていってしまいました~)
開演前の侍達による出陣によって幕が開くという演出、高揚感があって本当に素晴らしかったです。特に今日は本編始まる前から大盛り上がりでしたし(笑) そうそう、初日には気付かなかったけど、「石川耕士殿、お討ち死に~!」って脚本家殉職の知らせで始まってたんですね、この舞台(笑) そういう自虐ネタ大好き。石川氏の脚本、大森さんの良いとこと井上原作の良いところをうまく組み合わせて、しかもあらすじがわかりやすく伝わってくる良い脚本でした。

2幕目の冒頭で、駒井役の橋本じゅんさんが会場で売ってる金精軒の信玄餅(お屋形様パッケージ仕様)の宣伝をしているんですが、この楽日には幕間の休憩時間で全て売り切れてしまったみたいで、じゅんさんが毎日宣伝したおかげと表彰されたそうです。その後、段之さんにも劇中で「信玄餅を完売させた男」と言われてました(笑) で、急きょ何を宣伝したかというと、千葉氏が最近出したエッセイ本。これかな? この本を購入するとじゅんさんがJJサニー千葉の「JJ」の意味をこっそり耳打ちしてくれるそうです(笑) あと電車でじゅんさんにこの本を見せると席を譲ってくれるとか(笑) う~んこの本を持ってじゅんさんに会うのが難しそう(^^;
千葉ちゃんの本の宣伝があるなら、亀ちゃんも最近出したエッセイ本(こちら)はしないのかしら? と思ってたら、こちらは後で段之さんが宣伝してました。ええ、舞台上にこの本が落っこちていて、段之さんが拾ってじゅんさんに押し付けて、段之さんは「ロビーで買わなくちゃ!」と行って走り去り、じゅんさんは段之さんに惚れてる設定なので、「これに手紙を挟んで返本しよう」というオチつきで(笑) お屋形様の本はとてもゾンザイに扱われておりましたが、とても面白い本なので是非ご一読を!(宣伝) 千葉ちゃんの本も買わなくちゃ~♪
話戻ってこの2幕目冒頭は駒井ショーでもあるんですが(笑)、最後ということでと~っても盛り上がりましたね。リピーターが多いのか、客全員がもう駒井君が何やらかしてくれるか期待してる感じ。諏訪の民衆に扮してた澤五郎さんをいじって、来月の演舞場での大歌舞伎でやる三社祭の踊りをちょこっとやらせたり。他にも附け打ちさんをいじってみたり、いろいろやってましたな。でもじゅんさんの駒井が居なかったら、この舞台の面白さは半減してたかも?と言っても過言じゃないほど、光ってました。ただ笑いに走って暴走するだけじゃなく、締めるところはきちんと締めるから、その緩急がいいのよね。
そのお調子者の駒井が板垣に2回投げ飛ばされる場面があるのですが、今回は楽ということで千葉ちゃんに憧れているというじゅんさんの希望で「最後にもう一度!」と、計3回も投げ飛ばされて、じゅんさんがとっても嬉しそうでした。初日にこの場面観た時は、まだ二人の呼吸が合ってなかったのか、投げ飛ばされたじゅんさんがお尻を段差で痛打し、本当に痛そうだったんですが、今日はさすがに呼吸ばっちり、すっかり投げられ慣れて受け身もばっちりでした。このシーンでお屋形様を挟んだ3人のやりとりもかなり笑いを取るようになっていて、じゅんさんは亀ちゃんと千葉ちゃんの胸をまさぐって二人を笑わせてたし、完全にリラックスしながらやりたい放題な場面になってました(笑) でもここから上田原の場面に向っていくからここでの和みは重要よね。

千葉ちゃんは本当に初日と比べたら段違いに良くて、本当にこの人はスター様だなあ…なんて観ていて思いました。存在感が素晴らしいです。なんかね、出てくる瞬間、ビリビリッて周りの空気がしびれるようなそんな迫力が千葉様にはあるんだよなあ。今日は花道横だったんで、花道の出入りが多い板垣を間近でいっぱい見られてシアワセでした。
カーテンコールでは、最初はいつものトンボ柄の着物だったんですが、2度目のカーテンコールでは板垣だけが花道からの出で、その時は黒の甲冑姿! もう本当にカッコ良くて、その時のオーラもハンパじゃなかったですね。そのまま、花道の七三辺りで亀ちゃんとがっちり抱擁した時にゃ感動でした。回り盆に乗って登場する時も袖にいるスタッフか演者に向って頭下げたり手振ったりしてたのも印象的。皆に愛されまくってました。でも大好きだった板垣とこれで本当にお別れかと思うと寂しい。板垣が戦場に赴く場面、その背中に向って「行かないでぇぇ」って言いたくなっちゃったよ(泣)

亀ちゃんは初日と比べると、酷使してきたのかちょっと声が擦れ気味でしたが、だいぶ芝居に遊び心も入ってましたし、勘助はさらにエスカレートしてジジ臭くなってたし(笑) 板垣亡くした後のドラマの時以上に激しい狂乱ぶりと、ラストの板垣と話す場面にはじ~んと泣きそうになりました。あと最後の宙乗りがかなり間近で見れて、馬上で見得を切るところなんてとってもかっこよかったです。あと馬の腹もよく見えた。可愛かった(笑) 
2度目のカーテンコールに一人でステージに出て来た時、わ~っと客席がスタオベになって、亀ちゃんも結構グッとキテたんじゃないかなあ。出演者の一人一人に握手して、一人ずつ挨拶させたり、そのねぎらいと気遣いぶりは本当にお屋形様そのものでしたね。ああいうことなかなかできないと思う。また亀ちゃんに惚れたよ。
本当に今日までお疲れ様でした。大河の出来が素晴らしかっただけに、いろいろプレッシャーもあったと思います。正直、観てみるまでは「やっぱり大河のほうが良かったね」と思う感想になるんじゃないかと思ってた。でもそうじゃなかった。「大河の風林火山も面白かったし、舞台の風林火山も面白かった」と心からそう言えます
是非、また再演して欲しい、そう思えた舞台でした(マジで千葉ちゃんの体力があるうちにぜひ…)


そうそう、最後に私的にとーっても素晴らしいコトがあったんすよ~!!
初日のロビーで三津五郎さんを発見したのですが、なんだか怖れ多くて話しかける勇気も出ず見てるだけ~で、帰ってからやっぱり後悔したのでした。そしたら今日また、幕間にロビーで三津五郎さんを発見! 今度こそ…今度こそ…と思っても、知り合いの方とお話し中だったので、話しかけられず。やっぱり無理か~なんて思ってたら、終演後またロビーに三津五郎さん!(遭遇しすぎ) しかも今度はオンリーで何故かモーゼの十戒のように目の前が開けていて、私と三津五郎さんを遮るものもなし! これは神が与えたラストチャンスなのくわぁぁ?! と思った瞬間、勝手に足が踏み出しておりました。3度目の遭遇にして、ついに握手してもらいました。温かくて柔らかい手でした。ううう最後になんというご褒美。お屋形様のおかげです。ありがとう~~~

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