伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

文化庁職員が見た祇園祭

2023年07月23日 | 祇園祭


京都は猛暑日が全国で一番多い都市だとNHKで言っていた。
どおりで暑いはずだ(>_<)。
湿気は減って来たものの、毎日うだるような暑さ。
夜でも暑さが引かない。
エアコンをつけると電気代が一気にぐんと上がるし…
それでもつけずにはいられない(>_<)。




そして…祇園祭も後祭となった。
後祭は宵山に屋台は出なくて静かなはずだ。
行きたいが、我慢して家でテレビを見ることに。

後祭には重要文化財のタペストリーを持つ鯉山が出る。
会所で重文の懸装品を飾っていて、いつも楽しみに見に行っていた。
巡行の際には復元新調したものを飾り付ける。
いつも楽しみにしていた山だ。
テレビでその姿を見ることにする…。



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すでに終わった前祭(さきまつり)で、長刀鉾の曳き初めに
文化庁の職員の人たちが参加していたことは
テレビのニュースで報じていたので知っていた。



今年、いろいろ紆余曲折があったものの、
文化庁の一部が京都に移転して来て、その職員の人たちに、
せっかくだから京都の祭・祇園祭を体験してもらったのだと思っていた。

曳き初めというのは山鉾が組み上がった時に、
本巡行(前祭は17日)の練習として
4日前くらいに一般の人が参加して鉾を試し曳きすることだ。

長刀鉾では本番どおりにお稚児さんも乗り込む。
(衣装は普段着用だが)
その曳き初めに文化庁の職員の人たち何人かが参加していたのだ。


後日、NHK京都放送局が夕方6時半から放送しているニュース番組、
「京いちにち」で、「文化庁職員が見た祇園祭」という特集を放送した。
文化庁職員さんが体験した祇園祭を詳しく放送したのだ。

というか、祇園祭に参加した文化庁の職員さんが、
参加してどう感じたか、どうだったかをすごく詳しく特集していた。


インタビューに応じてくれたのは文化庁政策課の係長だということだ。
東京から4ヶ月前に移転して来た。

彼は長刀鉾の曳き初めだけではなく、
最初から、─長刀鉾の切符入りなどの神事から参加していた。
伝統の儀式やしきたりに、律儀に始めから参加していたのだ。

「文化庁のことを知ってもらいつつ、
みなさんのことを少しずつ知って、根付いていけたら」
という思いで祇園祭へ参加することを希望したそうだ。



この若い係長は文化庁の人だけあって、すごく真面目だ。
「勉強して皆様に迷惑のないように、
歴史の重みを合わせて曳きたいと思ってる」
─とか、
ひたすら腰が低い。。

長刀鉾の曳き初めの時は、途中から土砂降りの雨が降っていた。
この係長もずぶ濡れになりながら最後まで綱を離さなかった。
真面目だ…。

「町衆の長刀鉾の皆様にご迷惑がかからないように、
文化庁の看板に泥を塗らないように曳かせていただきたい」

─なんと低姿勢な。


それに比べて長刀鉾保存会の役員の人は、
(多分生粋の京都人)
「文化庁さん、まだ存在感ないし」(ひどい)、
とか言っていて、京都人のイケズ全開だし。
男の人でも京都人はイケズなんだ・・。
係長の人があんなに真面目なのに気の毒に…。
1150年の歴史がどうのこうの、と言ってくれてるのに。。

京都人は自分たちが世界で一番えらいと思っているからなぁ・・・。
文化庁?、それが何か?
というメンタリティの持ち主だし💦。
やたらに偉そうで…。
それでも役員さんがイヤミを言うのはそれだけ親しみを感じてる、
ということでもある。
係長さん、・・めげないでください(;^ω^)。


(しかしよく考えれば自分にも役員さんのような気質はある。
頑固で意固地で権威になびかない。自分の主義を崩さず、貫く。
これはもしかして京都人的要素なのかな?
自分は京都市民ではあるが京都人ではない。
でもかなり京都人的考え方に毒されているかも…)




この文化庁の係長さんを始め、職員の人たちはなんと、
17日の山鉾の本巡行にも参加した。
長刀鉾の曳き手として巡行を支えたのだ。

当日、京都は37度まで気温が上がり、灼熱の中での巡行となった。
曳き手はなんと、昔ながらのわらじを履いて鉾を曳く。
わらじに足袋といういでたちでアスファルトの道を、
10トンもある長刀鉾を町中、4時間もかけて曳いて回って来たのだ。

鉾を曳く綱の摩擦で手に水ぶくれが出来てしまったそうだ…。
想定以上に過酷な巡行だったのだ。

係長さんは巡行が終わったあと、
「1150年続くものを途絶えさせてはいけない、という強い思いが・・・
手を抜くことは簡単なんですけど、
そうは出来ない所が重みだと思います」、と。

なんといういじらしい💦感想だろう。
そして伝統の重みを感じてくれているようだ。

(正確に言うと祇園祭が山鉾巡行を行うようになったのは、
室町時代からで1150年も前ではなく、6、700年前くらいなのだが…)


なんか、生真面目な係長さんにすっかりほだされてしまった。
続けて分かるものだと思うので、来年も曳いてみたいとも言っていた。
4時間もかかる真夏の過酷な巡行なのに…。
こんなに山鉾の伝統を感じてくれていることに、
その真面目さに、京都に来てくれてありがとうと言いたくなった。

文化庁としては、
今回の経験を全国各地の地域に残る祭りの支援に活かしていきたいという。

京都市民の憧れでもある山鉾巡行への参加。
今回の経験を是非全国での支援へと活かしていただきたいと思う。



NHKプラス 京いちにち 特集・祇園祭に学ぶ
配信期限 :7/27(木) 午後6:59 まで
https://plus.nhk.jp/watch/st/260_g1_2023072049987?playlist_id=1c9c6e61-84b6-4311-af20-a1edf3ad198b




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