伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

とびだせ!長谷川義史展

2022年09月21日 | 展覧会・絵
絵本作家・長谷川義史については、
今はもう終わったが、
MBSテレビ「ちちんぷいぷい」を見て知った。


ぷいぷいのコーナーの一つ、
オールロケの「とびだせ!えほん」に出演していて、
ひょうひょうとした本人のキャラクターが面白くて、
描く絵も上手で、
そのコーナーが好きで、良く見ていたのだ。


大阪近辺を歩きながら、
即興でスケッチしてゆくという番組の名物コーナーのひとつだった。


長谷川義史さん本人の独特で味のあるキャラクターに
好感度があったし、
彼が描く絵は暖か味があり、
絵本作家らしくユーモアがにじみ出ていた。
太い描線はダイナミックで、しかも描くのが早かった。

描き上がった絵にいつも上手だなと思っていた。
添えられた言葉(文字)にも味があった。




彼の絵本は買ったことはなかったが、
ぷいぷいの番組であまりにも即興で描くのが上手いので、
どういう基礎を学んで、
どのようにしてあの画風に至ったのか、
知りたいという気持ちがあった。


今回、京都大丸で開催されたと知り、
彼の展覧会ならぜひ見てみたいと思った。



長谷川義史
https://twitter.com/hasebon3/status/1571014168526082049




大丸・松坂屋の展覧会 とびだせ!長谷川義史展
https://dmdepart.jp/museum/kyoto/hasegawa_yoshifumi/

とびだせ!長谷川義史展
2022年9月17日(土)→10月3日(月)
大丸ミュージアム〈京都〉[大丸京都店6階]




味わいのある文字も本人が書いている。



展覧会を見る前から、
長谷川氏の絵本の内容は何となく知っていた。

絵本を買ったことはないのだが、内容は知っていた。
「てんごくのおとうちゃん」とか、
「おかあちゃんがつくったる」とか。



だから以前にも彼の展覧会があって、
行ったことがあったように思っていた。

けれども記録がない。
だから展覧会はこれが初めてなのかなあ?

でも、なぜ絵本の内容を知っていたのだろう…





長谷川義史は小学生の時、早くに父親を亡くし、
その体験を絵本にしたものが「てんごくのおとうちゃん」だ。



みんなが、ぼくを
かわいそうに、
こんなに小さいのにおとうちゃんが死んでしまって、
と言うのを、
いちばんかわいそうなのはおとうちゃんや・・

という内容で、
素朴な絵柄や子供の心の正直な描写に、
少し切なく、そしてほんのりした気持ちになったものだ。





今回の展覧会で、始めに書いたように、
どういう基礎があるのか、
始めはどういう画風だったのかを
知ることが出来ると思っていたが、
初期のものは専門学校時代のデッサンが一枚と
写実的な車の絵があっただけで、
あとはおなじみの素朴で大胆な筆致の作品たちが
並んでいた。

長谷川義史の成り立ちよりも、
絵本の中身(原画)を紹介する展覧会という感じだった。



絵本の原画展だから、やはり子供連れが多い。
家族連れが多いので賑わっていた。




入り口には記念撮影のコーナーもあった。
子供がフロップを持って、写真を撮れるのだ。
一人だったので、それが出来なくて残念だった(笑)




ダイナミックな描線の素朴な絵だが、
主人公を大きく描きつつ、後ろのモブシーンには、
ものすごく細かく小さい人物たちや背景をびっしり描いている。

それが決して邪魔にはならず、
よい味を出しているのがさすがだった。
そして後ろのモブシーンもじっくり見たくなる。
テクニックの上手さもさすがだった。


京都での展覧会なので、
ちちんぷいぷいで京都を訪れた時のVTRも流れていた。


そして京都でスケッチした作品も展示されていた。



八坂の塔という、一番京都らしいところ。

VTRではこのロケの時に10秒で靴擦れしたそうで、
それが思い出に残っているらしい、
ことを喋っていた。



東日本大震災や、平和(戦争)についての絵本も描いていた。

彼のように温和でユーモラスで、
屈託のない画風の人が、
そういう重たいテーマを扱っているのはまったく知らなかったので、
長谷川さんにそのような側面もあることに、
少し意外な思いをすると同時に、
子どもたちに、世界で起きる
重く悲しいことを知らせるのも絵本作家の責任なのかなと思った。


それでも
「世界中のみんなが笑っていてほしい、幸せであってほしい」
というのが作者の願いだということが伝わる展覧会だった。



長谷川義史は絵本ライブのような催しもしている。
テレビにも積極的に出る。

絵本という枠に収まらず、
活躍の場を広げているのは長谷川義史の人柄によるのだろう。





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