9:10完全防備で黒百合平を出発~ちょっとした緊張感!
歩きはじめると、ときどき風の音が大きくなる。
視界は悪くはないが、青空見えずガスの中。
前方から、ハイカーが3人歩いてきて、少し前を行く別のパーティーと会話をしている。
貴重な情報交換の場だという。。。
「途中でトレースがなく、戻ってきました」
というような会話が漏れ聞こえてくる。
マッキーとまさる。。。この会話を聞いて、「とりあえず中山峠まで行き、様子を見ながら、先に進むかどうか決めよう!!」
ということだったが、5分ほどであっという間に中山峠(標高2410m)に到着~(9:15通過)
サングラスが凍ってしまうマッキーはサングラスを外している。
中山峠を過ぎると、稜線にでた。視界が開き、強風が吹き荒れる。ガスっていて、青空だったら見えるだろう天狗岳は全く見えず。
風が強いためトレースが分かりにくい。マッキーは一度来たことがあるので、方向を見失わず進んでいく。
まさるは、要所で立ち止まって後ろを振り返り、帰路を考えて道をロストすることがないように、目印となる岩などを頭に叩き込んでおいた。
少しして、また樹木の影になっているところを通る。ここは樹木で風がさえぎられている。
ここでマッキーが、より暖かくなるという3本指手袋に交換するという。
まさるは今のところ寒いとか、冷たいということはない。靴の先が冷えるのではないか?という心配もあったが、今のところは大丈夫。
↓ こちらはまさる。
後続のパーティーが追いついてきたので、道の横に避けたら、右足踏み抜いて、少し焦ったけど・・・・
少し先の急斜面が、上りと下りで混雑していたので小休止。ピッケルの使い方など観察し、また、急斜面を座って滑って下りてくる人たちを観察する。
初心者のまさるは、見るものすべてが新鮮でためになるのが嬉しい。。。
間隔をあけて出発~
まさるは、こまめにポールの長さを調節(上りでは斜度に応じて極端に短く)し、6爪アイゼンで遅れないように12爪アイゼンのマッキーの後を上っていく。
途中から、マッキーのスピードが落ちてきた。聞くと、目に雪がぶつかり視界が悪いのと、斜度が急になるにつれ、トレランポールが邪魔なのだという。
そうか、トレランポールは長さ調整ができないのか。。。。
天狗の奥庭への分岐では、前方からザイルで結ばれたパーティーが前方から我々に向かってくる。
ここで考えた。このパーティーの後ろをついて、Uターンして戻れば、トレースを見失うことなく黒百合平まで確実に戻ることができるのではないか?
マッキーとまさるは、天気が一向に回復しないので、これ以上ガスって視界が悪くなった場合に、道をロストする心配を常にしていた。
なにせ、この天気ですから。。。でも、先を行くことに。
前方の急斜面下では、けが人の救助が行われている。様子を見ながら進んでいると、時たま日が射して明るくなってきた。
視界良くなるんじゃね?
と、先を急ぐ。。。が、この急坂の先で、トレースを間違えてしまった。
右下に回り込むところを、岩場を左前方に上がってしまう。
↓たぶんここはコースではなかった。。。と思われる写真デス
岩で道がナイ。雪の吹き溜まりを進むと滑落しそうだし、、、、道を戻ったら、後ろから別のハイカーが来ちゃって戻れないし、、、
困った。
けど、無理やり岩場を這いつくばって上って、雪の斜面を滑り降りる。この間、視界が良くなったのでよくよく観察したら、本来のトレースはかなり下に迂回していたことが判明。
まぁ、何とかコースに戻ることができたけど、ココでの判断はダメでしたね。後ろから人が来ても戻ってコースを確認すべきでした。
左ひざ少しひねったし、、、滑り降りるときに、手袋の間から雪が手首に入っちゃって、冷たくなったからね。左手首が、、、
手袋は課題ですね。その後、特に冷たさは感じず、気になりませんでしたが、、、
強風を左側から受けながら、ようやく東天狗岳山頂に到着した。。。(10:40)
黒百合ヒユッテから、1時間半でした。
残念ながら視界は良くない。当初の予定では、向かいに見えただろう西天狗岳は諦め、戻ることとする。
でも、悪天候の中、諦めずに山頂に到達出来て、まさるは本当に嬉しかった。
思わずマッキーとがっちり握手。マッキーありがとう。
しばらくすると、青空が覗くようになる。
まさるは幽霊スキー部員。新雪ウハウハの下りは、6爪アイゼンをつけていても、長めに調節したストックで、滑らせながらものすごい勢いでくだることができた。
雪崩注意だろ!!
しばらくすると眼下の視界も開けてくる。向かいにはすぐ近くに西天狗岳が見えた。あんなに近くだったのか。。。
(すみません、西天狗岳の写真はナシです)
青空って素晴らしい。暑くなってきたのでここでアウターは脱いでおく。おそらくここでアウターの手袋を落としたのは大反省。言いつけは守らないとね。
手袋は外すな。。
ウキウキの気分で足取りも軽く、あっという間に中山峠。
途中不安だった道のロストは、天気が回復したため、全く心配ありませんでした。
11:30に黒百合平に到着した。
名物のビーフシチューを食べようか悩んだけど、トイレもよらずに下山することにした。