いろじろ覚書(仮)

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「十一代目市川海老蔵襲名披露 松竹大歌舞伎」(公文協主催 東コース)

2005年07月03日 | 観劇
「十一代目市川海老蔵襲名披露 松竹大歌舞伎」を観てきました。
毎年恒例の夏の巡業で、海老さまの襲名が全国にお披露目される、という
ことですね。1年以上にわたる襲名披露の、大詰めですね。

夏の巡業の良いところは、小さめの会館を使うことも多いので、
歌舞伎座よりも低価格で、間近で歌舞伎を観られること。
私も、行けなくなってしまった博多座での襲名披露の分も堪能させて
いただかないと!!

1.源平布引滝 実盛物語
「海老蔵・実盛」が花道から登場すると、場内大拍手!!
一緒に観に行ったマダムもオペラグラスをのぞいて「いい男ねえ」。
でしょ?でしょ?と、なぜか心の中で胸を張る私(笑)。

その実盛ですが、葵御前をかばうための強引な話を持っていくときも、
葵御前のお産をのぞこうとする太郎吉をたしなめるところも、ただの
男前ではなく、実のあるいい男に見えるあたり、上出来上出来。

この演目、海老さまの男ぶりが堪能でき、子役の可愛らしい演技もあり、
歌舞伎らしい「お話(流れ着いた腕が源氏の白旗を離さない、とか、腕の
持ち主の遺骸に腕をつけると息を吹き返す、とか)」も楽しめて、一粒で
何度も美味しい、巡業向きの良い演目だったと思います。

2.十一代目市川海老蔵襲名披露 口上
歌舞伎座での口上と比べると人数は少ないですが、團十郎丈には
「大成田屋!」
の声もかかり、祝福ムード満点の良い口上でした。
海老さまは「当地には大河ドラマの撮影で何度も参りまして」と、ご当地
向けの話も盛り込む、嬉しい口上。
あと、「市村家橘 ある夜の出来事」には場内ウケていましたよ。
惜しかったのは「ひとつにらんでごらんにいれましょう」がなかったこと。
巡業ではやってくれないのでしょうか。

3. お祭り
毎年、巡業を観に来ても「○○屋!」の声がなかなかかからないので、「待って
ました!」の声が出るかしら、とちょっと心配したのですが(だからといって
私にはできない)、ちゃんと
「待ってました!」
「待っていたとは有難ぇ」
が出ました。よかった。
團十郎丈は「モテモテの男盛り」感が出ていて、素敵です。若いだけでは
出ない、余裕のあるかっこよさですよね。
「江戸前のちょいモテオヤジ」というところでしょうか。
(いや、モテモテオヤジか)
欲を言えば、芸者も出してほしかったなあ。


こんな感じで2時間半あまり、襲名披露を堪能しました。
夏の巡業はまだ始まったばかり、海老さま(&一座の皆さん)はこれから全国の
皆さんをクラクラさせてまわる、というわけですね。

さて、来年は中村屋が全国をまわるのでしょうか。
ちょっと期待してしまいます。