今週の新美の巨人たちで取り上げられたのは、「葛飾・柴又帝釈天」でした。
幾度か訪れておりますので、懐かしくもあり知らないこともありで楽しく拝見したのですが、その最初の紹介に出てきた、「風景の国宝」と言われる「重要文化的景観」 に東京で唯一選定されている、という内容がちょっと気になりました。
重要文化的景観:現在70件 (28都道府県65市区町村) 登録
文化財の中でも「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第二条第1項第五号より)」が文化的景観に該当するようで、特に重要なものが都道府県又は市区町村の申出に基づき「重要文化的景観」として選定されるとのこと。
文化的景観 紹介 (文化庁)
全国文化的景観地区連絡協議会 ホームページ
こちらが保護活動等を行っているようです。
リストを見ると、名前の通り、昔からの文化を生かした生活に根差した景観を保護することがメインとなっているため、観光目的で行くような場所ではないことが分かります。この辺りが日本遺産とは違う位置付なのでしょう。こういった所をのんびりと歩くのもいいですね。
今回、「重要文化的景観」は初めて聞いたのですが、こういったものが他にどれだけあるかとちょっと調べてみました。
世界遺産:現在日本に25件
言わずと知れたユネスコが顕著な普遍的価値を持つと認めた文化・自然の一覧表。
「百舌鳥・古市古墳群‐古代日本の墳墓群‐」「北海道・北東北の縄文遺跡群」と、ここ数年で古墳や遺跡が連続で登録されましたので、そろそろ古墳ブームが来ても良いとは思いますが、城ブームのように一般的になるには、もう少し時間がかかりそうです。それにしても日本の世界遺産、増えましたね。そろそろ、日本の遺産なのか怪しいものまで登録されてきそうな気がするので、モン○セレクションばりの乱発は、その権威を保つためにも控えて欲しいです。
日本遺産:現在 STORY #104
文化庁が認めた地域の歴史的魅力や特色を持った日本の文化・伝統のこと。特定の建築物や文化財を登録するのではなく、それを発生させた歴史的背景や伝統なども含めての登録や地域を跨いでの登録も出来ることは、地域活性化の観点からも良いかと思います。
最近、歴史的観光地で赤丸にひらひらが付いたマークを見かけるようになりました。観光地の箱モノだけではない、観光資源を考えるきっかけとなっているのは、良いアイディアかと思います。こちらは、どんどん増やしてほしいですね。
世界農業遺産:現在日本で11地域
世界的に重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を、国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する制度。
予想以上に登録されていてビックリです。能登半島が登録された時に棚田と塩田の道の駅が盛り上がっていた記憶が思い出されます。
日本農業遺産:現在日本で22地域
農林水産省が認定しているものです。埼玉もありましたが【埼玉県武蔵野地域 「武蔵野の落ち葉堆肥農法」】・・・うーん、渋い。
重要伝統的建造物群保存地区:現在 43道府県104市町村126地区
観光地の「歴史的な街並み」として有名なところは、大体この地域の認定を受けているかと思います。文化庁が選定する城下町・宿場町・門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存を目的とした取り組みです。歴史的な街並みが好きな方は、この辺りを見ていくのも良いかもしれません。武家屋敷、江戸の街並み、城下町、問屋街、小京都などがそれにあたるかと思いますが、思った以上に多いのですね。
全国伝統的建造物群保存地区協議会:現在120地域
各地域にある重要な伝統建築物群を保存するための情報共有をする組織。最終的には、その地域が持つ歴史的建築物を守り、国からの重要伝統的建造物群保存地区の登録を目指していく。埼玉では、「川越市川越(商家町 埼玉)」が重要伝統的建造物群保存地区に登録されておりますが納得です。
近代化遺産
幕末から第二次世界大戦期までの間に、近代的手法によって建設され、我が国の近代化に貢献した産業、交通、土木に関する遺産。
自分が大好きな近代化遺産。格好良いですよね。ロマンがありますよね。明治期の産業遺産としては、「富岡製糸場と絹産業遺産群」や「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産にも登録されているものもありますが、それ以外にも多くの遺産が各地にありますので、これらを探して出掛けるのも楽しいものです。
近代化遺産全国一斉公開2021
10月20日の「近代化遺産の日」にあわせて、2021年10月1日(金)~11月30日(火)の間で一般公開があちこちの施設で実施されていますので、お気に入りの場所があるか探してみてはいかがですか?
「特別名勝」(36件) /「特別史跡」(63件)
地域の有名観光地は、おおむねこちらに登録されていると思いますので、知らずに行っている場所は多いかと思います。名勝・史跡も含めると、一生かけても全て訪問するのは難しい程にたくさんありますので、有名どころは全て行ったという方にはお勧めのスポットです。
その他は、大体「百」が付くような場所になってくるのではないでしょうか。有名どころでは、日本100名城、日本百名山、花の百名山、名水百選。変わったところで「美しい日本の歴史的風土 100選」、日本百名湯、日本百景、日本の道100選、桜の名所100選、夜景100選、日本の絶景百選、古寺100選、神社100選・・・。
特化した興味があるものがあれば、そちらの100選を選んでいけばよいのですが、そうではないただの旅行好きという方には、前述ようなカテゴリーで探してみるのもいいかと思います。それにしても、思った以上に色々とありまして、選択肢が多くてクラクラして来ました。
さて、どこに行きましょうかね。
幾度か訪れておりますので、懐かしくもあり知らないこともありで楽しく拝見したのですが、その最初の紹介に出てきた、「風景の国宝」と言われる「重要文化的景観」 に東京で唯一選定されている、という内容がちょっと気になりました。
重要文化的景観:現在70件 (28都道府県65市区町村) 登録
文化財の中でも「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第二条第1項第五号より)」が文化的景観に該当するようで、特に重要なものが都道府県又は市区町村の申出に基づき「重要文化的景観」として選定されるとのこと。
文化的景観 紹介 (文化庁)
全国文化的景観地区連絡協議会 ホームページ
こちらが保護活動等を行っているようです。
リストを見ると、名前の通り、昔からの文化を生かした生活に根差した景観を保護することがメインとなっているため、観光目的で行くような場所ではないことが分かります。この辺りが日本遺産とは違う位置付なのでしょう。こういった所をのんびりと歩くのもいいですね。
今回、「重要文化的景観」は初めて聞いたのですが、こういったものが他にどれだけあるかとちょっと調べてみました。
世界遺産:現在日本に25件
言わずと知れたユネスコが顕著な普遍的価値を持つと認めた文化・自然の一覧表。
「百舌鳥・古市古墳群‐古代日本の墳墓群‐」「北海道・北東北の縄文遺跡群」と、ここ数年で古墳や遺跡が連続で登録されましたので、そろそろ古墳ブームが来ても良いとは思いますが、城ブームのように一般的になるには、もう少し時間がかかりそうです。それにしても日本の世界遺産、増えましたね。そろそろ、日本の遺産なのか怪しいものまで登録されてきそうな気がするので、モン○セレクションばりの乱発は、その権威を保つためにも控えて欲しいです。
日本遺産:現在 STORY #104
文化庁が認めた地域の歴史的魅力や特色を持った日本の文化・伝統のこと。特定の建築物や文化財を登録するのではなく、それを発生させた歴史的背景や伝統なども含めての登録や地域を跨いでの登録も出来ることは、地域活性化の観点からも良いかと思います。
最近、歴史的観光地で赤丸にひらひらが付いたマークを見かけるようになりました。観光地の箱モノだけではない、観光資源を考えるきっかけとなっているのは、良いアイディアかと思います。こちらは、どんどん増やしてほしいですね。
世界農業遺産:現在日本で11地域
世界的に重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域(農林水産業システム)を、国際連合食糧農業機関(FAO)が認定する制度。
予想以上に登録されていてビックリです。能登半島が登録された時に棚田と塩田の道の駅が盛り上がっていた記憶が思い出されます。
日本農業遺産:現在日本で22地域
農林水産省が認定しているものです。埼玉もありましたが【埼玉県武蔵野地域 「武蔵野の落ち葉堆肥農法」】・・・うーん、渋い。
重要伝統的建造物群保存地区:現在 43道府県104市町村126地区
観光地の「歴史的な街並み」として有名なところは、大体この地域の認定を受けているかと思います。文化庁が選定する城下町・宿場町・門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存を目的とした取り組みです。歴史的な街並みが好きな方は、この辺りを見ていくのも良いかもしれません。武家屋敷、江戸の街並み、城下町、問屋街、小京都などがそれにあたるかと思いますが、思った以上に多いのですね。
全国伝統的建造物群保存地区協議会:現在120地域
各地域にある重要な伝統建築物群を保存するための情報共有をする組織。最終的には、その地域が持つ歴史的建築物を守り、国からの重要伝統的建造物群保存地区の登録を目指していく。埼玉では、「川越市川越(商家町 埼玉)」が重要伝統的建造物群保存地区に登録されておりますが納得です。
近代化遺産
幕末から第二次世界大戦期までの間に、近代的手法によって建設され、我が国の近代化に貢献した産業、交通、土木に関する遺産。
自分が大好きな近代化遺産。格好良いですよね。ロマンがありますよね。明治期の産業遺産としては、「富岡製糸場と絹産業遺産群」や「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産にも登録されているものもありますが、それ以外にも多くの遺産が各地にありますので、これらを探して出掛けるのも楽しいものです。
近代化遺産全国一斉公開2021
10月20日の「近代化遺産の日」にあわせて、2021年10月1日(金)~11月30日(火)の間で一般公開があちこちの施設で実施されていますので、お気に入りの場所があるか探してみてはいかがですか?
「特別名勝」(36件) /「特別史跡」(63件)
地域の有名観光地は、おおむねこちらに登録されていると思いますので、知らずに行っている場所は多いかと思います。名勝・史跡も含めると、一生かけても全て訪問するのは難しい程にたくさんありますので、有名どころは全て行ったという方にはお勧めのスポットです。
その他は、大体「百」が付くような場所になってくるのではないでしょうか。有名どころでは、日本100名城、日本百名山、花の百名山、名水百選。変わったところで「美しい日本の歴史的風土 100選」、日本百名湯、日本百景、日本の道100選、桜の名所100選、夜景100選、日本の絶景百選、古寺100選、神社100選・・・。
特化した興味があるものがあれば、そちらの100選を選んでいけばよいのですが、そうではないただの旅行好きという方には、前述ようなカテゴリーで探してみるのもいいかと思います。それにしても、思った以上に色々とありまして、選択肢が多くてクラクラして来ました。
さて、どこに行きましょうかね。
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