
日米関税交渉の行方は予断を許さないが、日米双方が「原則合意」に達した場合は、米国が実施している25%の追加自動車関税や、当初発表した24%の相互関税は大幅に引き下げられると筆者は予想する。トランプ大統領の狙いは高関税を日本に賦課して自動車産業やその他の有力な業種を痛めつけることではなく、関税率引き下げと引き換えに日本が米側の要望を大方受け入れ、トランプ流の交渉術が「勝利した」と米国の内外に示すことが目的になっているからだ。
したがって多くの識者やシンクタンクが最も厳しい条件で出している日本の国内総生産(GDP)の成長率押し下げの予測や、それを前提にした様々な経済予測は上方修正を余儀なくされるだろう。トランプ関税ショックで下落幅を大きくしてきた日経平均株価も、関税率の引き下げを織り込むにしたがって次第に水準を切り上げていくと予想する。
<25%の自動車関税上乗せ継続なら日本経済に大打撃>
17日の当欄で指摘したように、日米関税交渉は日本側が圧倒的に不利な立場に陥っている。主力産業である自動車の対米輸出に25%の上乗せ関税をかけられ、いわば「人質」に取られた形で交渉に臨んでいるからだ。
コメなどの農産物にかかる関税の大幅な引き下げや自動車の安全基準、基準認証の修正、米国製自動車の大幅な輸入増加、通貨安の停止という名目で要請されている円高誘導など、米側の求めている内容に対し、日本の各省庁は通常なら猛烈な反対工作を展開し、交渉の「遅延」を働き掛けていたはずだ。
だが、今回は日本経済の屋台骨が揺らぎかねない自動車産業の大幅な減産が待ち受け、対応を誤れば石破茂政権の存続が危くなるだけでなく、失業者の急増などによる社会不安の高まりまで懸念されるような「危機」が発生しかねない状況に追い込まれている。
<税率引き下げへ米側要求容認の可能性>
したがって石破首相と政権幹部は、与党との連携の下で自動車関税と相互関税の税率の大幅な引き下げを最優先の政策目標とし、それを獲得するために、米側の要望をギリギリどこまで容認するかを検討し、経済的な影響が出る分野には補助金支出や税制優遇、低利融資などで対応するという交渉方針を取ると予想する。
実際、米国のジョージ・グラス新駐日大使は18日、都内で開いた会見で「日米は非常に洗練された経済大国だ。交渉はまとまると非常に楽観的にみている」と述べた。
<トランプ関税のマイナス効果、税率引き下げで大幅圧縮 日経平均株価も上昇へ>
もし、相互関税の24%と自動車関税の25%の上乗せ部分が大幅にカットされて10%でそろうことになれば、日本経済への打撃はかなり軽減されることになる。多くのシンクタンクが最大で1.8%のGDP押し下げ効果があり、消費者物価指数(CPI)も大幅に下押しされると試算しているが、この数値が大幅に圧縮されることになる。
日米関税交渉の着地点に関し、いずれ日米両国のメディアによる「スクープ合戦」が展開され、マーケットの目も慣れてくると日経平均株価も18日の終値の3万4730円28銭から大幅に水準を切り上げるだろう。
少なくとも相互関税の税率の公表される直前の3万6000円台までは押し戻されると予想する。
<補正予算編成と経済対策、参院選後の検討不可避>
さらに政府・与党は今の通常国会会期中の2025年度補正予算案の編成を断念したと報道されているが、上記で指摘したような国内対策には大規模な財政資金の投入が不可欠であり、7月の参院選が終了した後に開催される見込みの臨時国会では補正予算審議が行われるだろう。
この補正予算の内容と財政出動の規模が判明した時期か、その前の段階から株式市場は「経済対策」の効果を織り込み始め、その分も株価に上乗せされると予想する。
日米関税交渉で、日本側は大幅な譲歩を強いられ、国内では厳しい状況も生まれるが、トランプ関税の税率引き下げ効果は相当に大きく、そのプラス分を巡る市場の解釈が株式市場の押し上げにつながるとみている。
したがって多くの識者やシンクタンクが最も厳しい条件で出している日本の国内総生産(GDP)の成長率押し下げの予測や、それを前提にした様々な経済予測は上方修正を余儀なくされるだろう。トランプ関税ショックで下落幅を大きくしてきた日経平均株価も、関税率の引き下げを織り込むにしたがって次第に水準を切り上げていくと予想する。
<25%の自動車関税上乗せ継続なら日本経済に大打撃>
17日の当欄で指摘したように、日米関税交渉は日本側が圧倒的に不利な立場に陥っている。主力産業である自動車の対米輸出に25%の上乗せ関税をかけられ、いわば「人質」に取られた形で交渉に臨んでいるからだ。
コメなどの農産物にかかる関税の大幅な引き下げや自動車の安全基準、基準認証の修正、米国製自動車の大幅な輸入増加、通貨安の停止という名目で要請されている円高誘導など、米側の求めている内容に対し、日本の各省庁は通常なら猛烈な反対工作を展開し、交渉の「遅延」を働き掛けていたはずだ。
だが、今回は日本経済の屋台骨が揺らぎかねない自動車産業の大幅な減産が待ち受け、対応を誤れば石破茂政権の存続が危くなるだけでなく、失業者の急増などによる社会不安の高まりまで懸念されるような「危機」が発生しかねない状況に追い込まれている。
<税率引き下げへ米側要求容認の可能性>
したがって石破首相と政権幹部は、与党との連携の下で自動車関税と相互関税の税率の大幅な引き下げを最優先の政策目標とし、それを獲得するために、米側の要望をギリギリどこまで容認するかを検討し、経済的な影響が出る分野には補助金支出や税制優遇、低利融資などで対応するという交渉方針を取ると予想する。
実際、米国のジョージ・グラス新駐日大使は18日、都内で開いた会見で「日米は非常に洗練された経済大国だ。交渉はまとまると非常に楽観的にみている」と述べた。
<トランプ関税のマイナス効果、税率引き下げで大幅圧縮 日経平均株価も上昇へ>
もし、相互関税の24%と自動車関税の25%の上乗せ部分が大幅にカットされて10%でそろうことになれば、日本経済への打撃はかなり軽減されることになる。多くのシンクタンクが最大で1.8%のGDP押し下げ効果があり、消費者物価指数(CPI)も大幅に下押しされると試算しているが、この数値が大幅に圧縮されることになる。
日米関税交渉の着地点に関し、いずれ日米両国のメディアによる「スクープ合戦」が展開され、マーケットの目も慣れてくると日経平均株価も18日の終値の3万4730円28銭から大幅に水準を切り上げるだろう。
少なくとも相互関税の税率の公表される直前の3万6000円台までは押し戻されると予想する。
<補正予算編成と経済対策、参院選後の検討不可避>
さらに政府・与党は今の通常国会会期中の2025年度補正予算案の編成を断念したと報道されているが、上記で指摘したような国内対策には大規模な財政資金の投入が不可欠であり、7月の参院選が終了した後に開催される見込みの臨時国会では補正予算審議が行われるだろう。
この補正予算の内容と財政出動の規模が判明した時期か、その前の段階から株式市場は「経済対策」の効果を織り込み始め、その分も株価に上乗せされると予想する。
日米関税交渉で、日本側は大幅な譲歩を強いられ、国内では厳しい状況も生まれるが、トランプ関税の税率引き下げ効果は相当に大きく、そのプラス分を巡る市場の解釈が株式市場の押し上げにつながるとみている。










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