めっきりと寒くなりましたが皆様お元気でありましょうか。
我が家の同居人は大風邪を引いて咳と鼻水の集中攻撃をうけて撃滅寸前です。
話は少し前の出来事なので有りますが、是非とも皆様にお話しておきたく、
今回ご紹介させて頂きます。
この日も湯豆腐などツツキながらチビチビと晩酌をする同居人、
一時もすると、すっかり出来上がってしまいますので、頃を見計らって声を掛けました。
(俺は毎日ではないが、無性に夜が見たくなる、こんな時は二階のベランダに出て
しばし夜の気配を五感で味わう。)
出来上がる寸前の同居人は仕方なさそうに二階へ・・・。
夏場は一緒になって涼んでいたのですが、寒い寒いと下に降りて行きま・・行ったはす゛が、
凄まじい大音響と悲鳴のような情けない声が・・・。
「Oh my God !」 なんと階段を踏み外し、最上段から下までお尻で降りていったらしい、
幸いなことに軽い打撲で済みましたが、俺が生きている間は死んでは困る。
笑っちゃいけないが、ほんとにこの男と一緒にいると飽きないね。
啐啄同時(そったくどうじ)と言う禅の言葉があります。野鳥の卵の中のヒナ鳥が今まさに殻を破って生まれようとする時、親鳥が外側から殻を破る手伝いをすることです、これは時期が早すぎても、遅くてもいけないほんの一瞬なのです。
自信を喪失しワラにもすがりたい彼に、友人のM.O君(彼と同時期に多田氏の指導を受けたいわば同門)が、手を差し伸べてくれたのです。
数多くの悔しい失敗体験の中で失敗を克服する手だてを彼は学びました。失敗なくして成功はありません、これは負け惜しみで言うのではなく、失敗したら敗因をきちんと分析して、同じ過ちを犯さないようにすればよいのです。
小さな成功の積み重ねが、やがて大きな成功につながることを信じて・・・。
この貴重な体験を生かし、次の勝利はまた何時のことやら分かりませんが、新たな目標に向かって彼のチャレンジは今始まりました。
P.S
この場を借りてお礼を申し上げたい、同居人の身体を常に最高のコンデイションに保ち、より高いパフォーマンスを発揮できるようケアして頂いた、えびはら治療院の海老原健也先生。
そして、さっぱり上達しない同居人を何時も暖かく見守り応援してくれた京葉射撃倶楽部の職員の皆々様、ありがとうございました。
少し話を戻してから、お話を始めましょう、それは5年前に遡ってあの成功体験からだ。
人間とは愚かしいもので、成功を繰り返し体験すると慢心し、傲慢になり謙虚さを失う、
とくに彼(同居人) の様な凡人は始末が悪い。失敗しても 、自分がこんな筈はない、
あの時を思い出しては負ける筈はないと・・・。しかし失敗を繰り返し続けていくうちに、
その自尊心は木っ端微塵に打ち砕かれ、自暴自棄に陥いってしまう。
さてここからが問題である、駄目な自分に腹を立て諦めてしまうか、
もう一度原点に戻って基本から洗い直してみる謙虚な自分に成る事ができるかだ。
それにしても、それに気づくのに随分と時間がかかったものだ、彼には良いアドバイザー
がいなかった。 あの多田邦男氏 (彼に射撃のノウハウを親切丁寧に指導してくれた師匠)
も既にその時は故人となっていたから・・・・。
この話の続きはまた次回ということに。
帰宅する同居人の足音だけで、俺は彼の今日一日の出来事がおおかた分かってしまう。
カッタ、カッタの下駄の音・・・。流石に下駄は履いていないが、門扉を開けて玄関までの
足音で今日の試合の結果がもう俺には分かってしまった。
彼は2009年9月に初優勝(初の成功体験) 同年11月にも簡単に成功した 。
「何だ射撃なんて大したことはないな・・・。」そう思ったに違いない、いや完全に思っていた。
しかし、それからなんと5年という長きに渡り敗北(失敗)を繰り返す事になってしまった。
「失敗は成功のもと」などと世間では言うが、これだけ何年も失敗し続けると本人にとっては、
何が何だか分からなくなり、一気に自信喪失気味になってブルーな日々を過ごす事になる。
俺はそんな彼を見ているのが辛くて、いっそ射撃など止めてくれればと、何時も思っていた。
ある日、そんな彼の姿を見るに見かねた友人のM.O君(2013/12/19のブログに紹介した。)
が射撃の練習に誘ってくれたのだ。 ・・・・そしてこの日を境に彼の心に変化が起き始めた。
この続きのお話はまた次回ということに・・・。
昨夜は痛快であったな・・・何の話か聞きたかろうが、俺が自ら語れば自慢話に なってしまうから、今回は同居人に事の次第を聞いてみてくれ。
この数日前からすっかり秋らしくなり、綿毛布一枚では寒い、タマ(玉三郎)も私の布団に潜り込んで一緒に寝ている。
昨夜も何時ものように、私にお腹を撫でられながらウトウトと夢の世界に入る筈だったのだが・・・、いきなり血相を変えて布団を払いのけ、私の寝ている足元に駆け出したではないか、
この只ならぬ気配に私も飛び起き大急ぎで灯りをつけた。
そこに見たものは15cmはあろう大ムカデが事もあろうに布団に突進して来る、それを阻止せんと懸命に戦っているタマの勇姿であった。
悪戦苦闘の末、私も参戦して大ムカデを何とかトイレに流したのだが・・・、
タマが気付かずに布団に進入され咬まれていたら・・・背筋が寒くなった。
今までも私の嫌いなゴキブリやクモ、ムカデ、ゲジゲジと片っ端から退治してくれたのだが、
あの静寂と闇の中でいかにして敵の気配を感じて咄嗟に行動できるのか、今回は目の当たりにそれを見て驚いた。 世が世であれば、土佐の岡田以蔵・薩摩の中村半次郎(桐野利秋)はたまた公儀介錯人 拝 一刀 (この人は実在しないが) 何れ名を残す刺客となっていたのに違いない、さしずめ「人斬り玉三郎」とでも名乗ったか・・・。
私が日々枕を高くして寝ていられるのも、私には生涯タマという強い味方がいる御蔭、ありがとうタマ、ありがとう玉三郎殿。
そうか、そうかやっと俺の有難みが判ったわけだな、まあ感謝して礼を言われるのもいいが、気は心と言うではないか、今宵は奮発して「鰹の土佐造り」で祝杯を挙げるのも悪くないぜよ。