いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

非正規雇用で結構です!自衛官募集

2008-12-18 | Weblog
 世の中では「正規雇用」か「非正規」かということが問題視され、議論されているが、自衛官募集の現場では、その論調とは若干違う現象が起きている。

 自衛官は特別職の国家公務員だが、通常の公務員と違って、様々な採用方法がある。特に特徴的なものが「任期制隊員」という制度である。これは、武装集団であるために、常に「若年隊員」を確保する必要から作られたもので、18歳以上27歳未満の若者を期限を限って採用するものだ。

 陸上自衛官2年、海、空は3年を1任期として採用され、任期満了時に満期金という慰労金が支払われる。ただし、この身分のままでは定年まで勤務することは出来ず、3回程度更新すると退職せざるを得ないことになる。

 採用時から「正規隊員」としての身分を定年まで保障されるものは、我が母校である「自衛隊生徒」や、防衛大学校、防衛医科大学校学生、航空学生、一般曹候補学生などがある。これらを総称して「非任期制隊員」と呼ぶ。

 任期制隊員は、民間で言うところの「非正規雇用」、非任期制隊員は「正規雇用」といったところだ。そこで、任期制隊員として採用されたものは、陸、海、空曹の昇任試験の受験資格が出来ると(入隊後3年程度)、一生懸命に勉強して受験するのが通例である。

 が、だ。最近はいささか違っている、と募集最前線の広報官たちが嘆く。任期制隊員である、一般2等陸、海、空士の受験者は、受験人数確保のミッションもあり、だいたいが「非任期制隊員」である、陸、海、空曹候補学生の試験も同時に受験している。

 問題は、両方に合格した採用予定者の動向である。普通に考えれば、定年まで安定している「候補学生」での採用を選ぶはずだが、どうもそうではないらしい。曹候補学生になると、定年までの雇用は約束されるが、2年又は3年毎に支給される満期金がない。(その分は退職金や年金に加算されるのだが‥)

 そこで、両方合格した多くの採用予定者が「正規雇用」を捨て、いつでも自衛隊を辞めることが出来、満期金のもらえる「非正規雇用」での採用を選ぶのだそうだ。なんと嘆かわしい。

 また、航空自衛隊や海上自衛隊の人気がないのだとも言われている。私が
自衛隊生徒として入校した時代は、失礼ながら空、海、陸の順で試験が難しかった。面接官から「空でダメな場合は、陸上でもよいか」とも聞かれた。

 ところが、今や航空自衛官のなり手が不足するのだそうだ。詳しい原因はわからないらしいが、考えられるものは、

①航空自衛隊の部隊は僻地にあり、実家の近くに勤務出来ない。
②訓練が他に比べて厳しいのではないか、との印象がある。

 さらには、第一線パイロット養成の制度である「航空学生」でも、ジェット戦闘機乗りよりも輸送機などの希望者が多い、という。

 どうも世の中が、それも次世代を担うべき若者が「厳しさ」を避けて通るような風潮があるようだ。なぜ、こんなことになってしまったのだろうか。運動会のかけっこは「序列化」につながる、と、全員で手をつないでゴ-ルさせるとか、騎馬戦は危険だからやめる、そんな教育現場の対応と無関係ではないと思うが。

自衛官採用についてはこちら



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