いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

やっぱりタメじゃん!新たな議員。なんのために議員になったのさ?

2011-05-30 | Weblog
 本日の臨時議会最終日。補正予算などの反対討論と行ったが、与党会派(自民・公明・民主)の議員さんたちは、新人を含め、結局すべて賛成。なんのために議員になったのか?結局は、区民のためと言いつつ、自分が「議員になりたかった」見え見えである。残念だな~以下私の反対討論である。

 たちあがれ日本は只今上程されました第31号議案平成23年度大田区一般会計補正予算第1次及び第32号議案大田区議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論いたします。
 
 新たに当選された新人議員各位には、朝日新聞などで「議論しない」「修正しない」「議員別賛否を公開しない」三ナイ議会として酷評された地方議会の標本のような大田区議会をご一緒に変えていこうではありませんか。

 第31号議案は、区長選挙前に作られた所謂骨格予算に対し、新たに当選された区長が政策予算として配分すべき補正予算であります。ところが、「犬のしつけ方教室」等多くのバラマキ新規事業が散りばめられた平成23年度予算は、到底骨格予算と言えない総額2308億8219万円対前年比1.8%増というものでありました。そして、その当初予算の大問題は歳入のうち164億1986万円余りが基金からの繰入金、つまり積立金を取り崩してまかなっているのです。その結果、一時は1033億円を保有していた基金残高は200億円も少なくなってしまったのであります。そして、当初予算のうち義務的経費は1235億円、その内訳は人件費が471億円、扶助費が666億円、公債費が98億円となっております。すなわち、大田区の予算の半分以上は職員の人件費と生活保護、借金の返済で消えていることが明らかなのであります。

 さらに、今回の補正額7億7941万9千円の96%にあたる7億5155万9千円が基金からの繰入、すなわち積立金の取り崩しで賄われているのです。はたして、区民の貴重な財産、預金である積立金を取り崩してまで実施する事業がどれだけあるのでしょうか。

 補正予算の総務費には情報システムの運営として自家発電機のリース料および電気経路増設工事として1123万円余が計上されています。いかにも震災後の備えを装っておりますが、無駄遣いであることは明白です。一昨年約1億円をかけて非常用電源の改修工事を行ったのですが、その際発電機の容量を300kvとしたのですが、情報システム全体を賄うには不足していることがわかったのです。そこで、今回、夏の停電に備え200kvの発電機2台を500万円でリースしようというのです。1億円もかけた工事の際に、適正に必要容量を算出し、その容量を持った発電機を設置しておけばこのような無駄な支出は防げたのであります。所詮、人の金、という感覚が見え隠れいたします。

 続いて総務費において平和都市宣言記念事業として2500万円が計上されております。これは、例年行われていた花火大会を中止し、同じ多摩川河川敷においてイベントを開催する費用だそうです。その際、復興支援も入れるとの説明がありましたが、花火大会の軽費のうち、花火打ち上げの費用を削減しただけで、イベント屋に払う予算はそのまま、といういかにも業者よりの予算には今更ながらあきれるものであります。イベント屋大田区、不動産屋大田区、観光屋大田区の評判通りの予算組には反対いたします。復興支援であれば、2500万円分被災地の野菜でも購入したらどうでしょうか。また、平和記念であれば区長や幹部連れ添って靖国神社の追悼国民大会に参加されれば、さぞかし英霊も喜ぶことでしょうし、経費も交通費だけですむのです。

 福祉費においては、高齢者就労支援事業として「仮称、高齢者就労・社会参加支援センター」の開設に1654万円余が計上されています。高齢者の就労支援は国及び都道府県の事業としてハローワークが担っています。基礎的自治体である大田区がすべきことは、ハローワークと連携して情報提供をすすめることであり、新たな組織を作ることは行政の非効率化に繋がります。この事業で得をするのは、センターの運営を受託する業者と、センター長になるであろう大田区の天下りの職員だけでありましょう。菅直人総理と同様な「思いつき」としか思えない施策には反対です。

 土木費の河川維持管理には防災船着場の整備に5800万円が計上されています。これは大田区羽田の海老取川に浮き桟橋を設置するという計画ですが、すでに5月2日からこの場所からほど近い場所にある旧三愛石油タンカー桟橋を日本空港ビルデイングが2億円をかけて旅客船用桟橋とする工事を開始しています。空港ビルデイングの報道発表によれば、災害時には防災船着き場として活用できるとも述べており、あまりの類似施設、あまりの近さに驚きを感じています。また、大田区が計画している予定地の上下流には橋がかかっており、大規模震災時の陥落で桟橋までの水路が遮断される危険があります。さらには、川幅が狭くUターンをして多摩川に戻ることが出来ないうえ、満潮時には喫水から橋までが2m程度と低く、防災船着場としては不適な場所であります。唐突にこのような計画が発表された背景には、なんらかの圧力や協力要請があったに違いありません。防災船着場だけではもったいないので、観光用の船も使わせよう、との提案が夏休み前には発表され、すぐさま「待ってました」とばかり、特定の業者が名乗りをあげる、という図式が目に見えるようです。周辺には、日本空港ビルデイングの船着場以外に、屋形船や釣り船の係留地が整備されています。いまさら中途半端な防災船着場を、わざわざ作る必然性はなく反対です。

 いま、可及的速やかに大田区が取るべき防災対策は、災害弱者に対する対応であります。さる3月11日の震災当日、JR蒲田駅はシャッターが降ろされ、身体に障害をお持ちの方々や高齢者は東西通行が遮断されてしまいました。また、駅のアナウスや防災無線を聴くことができない聴覚障害をお持ちの方々に対する対策は、いまだ実施されていません。不要な船着場やイベントなどに使う予算があるのなら、聴覚障害者や視覚障害者の方々を含め、災害弱者に対する、災害情報告知方法を早急に確立必要があります。また、我関せずと、東西自由通路まで閉めてしまった、お役所より「お役所的」なJR東日本には抗議を行うべきでもあります。

 また、同じく土木費には、公園施設長命化計画予備調査委託として1795万5千円が計上されています。公園施設を長命化させることには賛成ですが、なぜ大田区職員ではできないのでしょうか。最近の大田区の予算書を見ると、やたら調査委託やら審議会などが乱立しているように思えます。大田区の職員が自らの目で調査確認をして計画を策定する、その際、専門家の意見を聴くという、職員の当事者意識の醸造こそ大切なことです。なんでも委託、なんでも審議会に丸なげのような施策には、到底賛成できません。菅総理のマネをしてはいけません。

 以上、申し述べましたように、本補正予算には、到底賛成することができないのであります。どうか、志高い第17期の区議会議員、とくに区長与党と言われる区議会議員の皆さまには、議会の権能を発揮する絶好の機会であります。

 地方議会には制度設計上、与野党は存在しないのです。もはや、特定の団体や特定の企業の利益のために区民の税金が使われ、それを議会が追認する時代は終わったのです。どうか、本補正予算に反対の声をあげていただきますようお願いいたします。

 次に、第32号議案、大田区議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例について反対討論を行います。本議案は、大田区議会議長の月額報酬を200円下げ、区議会議員のボーナスを6月は6.5%、12月は5%減額するというものであります。名古屋の河村市長や前阿久根市長など、大衆迎合とも思える「議員報酬削減」がハヤリでありマスコミも面白おかしく報道をし、国民も同調をしています。ところが、議会とはなんぞや、地方議員の仕事とは、との議論は聞こえてまいりません。
戦前、地方議員は無報酬の篤志家であったと聞き及びます。はたして、区議会議員とは専門職なのか、ボランテイアなのか、さらには、区長や大田区執行部の諮問機関、あるいは、追認機関なのか、等、まったく議論されずに「職員が下がったから下げる」という提案は乱暴極まりないものであります。

 特別職報酬審議会の答申を得ている、とお答えになるかもしれませんが、特別職報酬恣意議会は、町会長や商店会長らで構成をされ、「下げてもいいですか?」という諮問に対し、「いいですよ」と答申する機関にすぎません。区議会議員のあるべき姿を議論する場でもありません。

 いま、地方議会は不要論まででるほど、存続の危機を迎えております。本当に区民の信頼を得れる区議会、地方議会にかわるためにも、議会、議員の在り方につき真剣に議論することが求められます。その議論の末、区議会議員は無報酬にすべき、という結論が出たとすれば私は喜んで、賛成討論をするでありましょう。

 これから、「いったい議会ってなんなんだろうか?議員って何か?」という自問自答を余儀なくされるであろう、与党会派の志高い新人議員の皆さまには、どうか趣旨をご理解いただき、第32号議案にも反対の態度をお取りいただきたくお願いをするものであります。

 以上、こんなヤツが一人は必要な犬伏秀一「喝!」と申し上げ反対討論といたします。

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