いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

官製談合の為か?透明性確保の為か?体育館

2009-04-03 | Weblog
 大田区の建設工事などでは、落札率が予定価格の95%を超え、ほとんど予定価格に近い契約が多い。ものの本によれば、落札率95%以上は、ほとんど談合を疑っていい、とまで断言している。随分前に「具体的な談合資料」を添えて、大田区執行部に直訴したある区内業者は、この幹部に「こういう話は、表から持ってこられては困る。」と一蹴にされた、と嘆いていた。官憲も「金が動かない」と、あまりの談合案件の多さに動こうとはしない。みんな知ってる、でも知らん振りがこの世界である。

 さて、最近の久しぶりの大型案件は、大田区総合体育館建築工事、電気工事、設備工事である。はたして、どのような「指名基準」で行われるのか楽しみにしていた。

 すると以下のように発表された。

建設工事 4社の自主結成によるJV(共同企業体)

1番手の企業:共同順位1~50位(いわゆるゼネコン、準ゼネコン)
出資割合→45%
2番手の企業:経営審査点900点以上、区内又は準区内業者(区内支店)
出資割合→25%
3番以下省略


電気、設備も共同順位が違っている程度でほぼ同様の内容である。

 今まででは、指名した各グル-プでJVを構成していたが、それであると「事前調整」が可能で、羽田中学校(私の日記参照)のような、ややこしい事が起きる可能性がある。

 そこで、今回は「より透明性」と「競争性」を高めるため、企業規模の条件のみ区が提示し、あとは民間同士で組んでくれ、としたようだ。いかにも、より透明性が高まったかの印象を与える。

 が、事実はどうか?

 まず問題は、出資比率である。通常「鑑」「冠」と呼ばれる、JVの代表企業は、出資比率(儲けのわけまえ)が60%程度、少なくても半分以上が一般的である。つまり、30ケ月にも及ぶ長期間、建物の完成は無論、安全管理、下請け管理などの責任の結果、2番手より多額のわけまえに預かるわけだ。

 それが、今回は45%と、半分を切った出資割合は、大手からも疑問の声があがっている。区側とすれば、2番手以下の区内業者に少しでもわけまえが行くように配慮した、ということだろうが、結果は、思わぬ方向に行く可能性がある。いや、そう行くように仕組んだ、とも見えてしまう。

 全国をまたにかけ「ギョウタン(業務担当)」と呼ばれる職員が、業界の仕切りを守り、みんなで公共工事をわけあっていたゼネコンは、度重なる官憲の捜査と、公取の「儲けを吹っ飛ばす課徴金」攻勢に、最近では極めてマトモになってきた。

 会社によっては「他社と会うな」とまで、コンプライアンス(法令順守)に徹している。ところが、それぞれの地元では相変わらずの「調整」がある、とすれば、恐ろしくて「近づけない」となる。さらに、そのリスクが、50%もいかないなら、あえて「手をあげる必要」はない、と判断するかもしれない。

 とすると、どうなるか?

 1番手につくべき大手が、1社も手をあげないと「自主結成の企業体」が出来ない。大慌てで、区は縁故を頼って「懇願」をする(ふり?)だろう。それでも、大手が参加しないとする。

 やむなく、1番手の条件をすべてなくし、2番手を「一番手」に引き上げる。すると「区内、準区内」が一番になるので「ムラの掟どおり」物事がすすむことになる。

 万一、区の「懇願」の成果で1企業体だけ作れたとする。そうすると、2者以上のJVとの入札条件を満たさなくなるので、入札は中止。ひとつ手前のスト-リ-にするか、このJVに「随意契約」にするか、ということになるだろう。

 いずれにしても、100億円弱の案件に、ス-パ-ゼネコンの「営業活動」が見えてこないのは、私の上述した推理どおりなのかもしれない。

 桜田門の皆さん!霞ヶ関の皆さん!今しばらくお待ちください。尻尾が出るかもしれませんから‥

 各々方!お気をつけあそばせ!

追記:4/7現在建設については、地元と大手数社の話がまとまったようで3JV程度が手をあげる模様。Kが有力か???

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