先日の夜のことです。
花とちゅらのすけを連れて散歩をしておりましたら、我が家からそう遠くはないところにあるアパートから、怒声が聞こえてきました。
11月とはいえ、まだまだ温暖な沖縄ですから、各家庭の窓は開いています。
その開け放たれた窓から、男女が激しく言い争う声が聞こえてきました。
どうやら、夫婦喧嘩のようでした。
少し様子が違ったのは、その喧嘩が日本語ではなくて、英語だったのです。
女「○×○△◆※~!! ※▲×○!!(意味不明)」
男「なんだよ!じゃあ、蹴っ飛ばしてみろよ!殴ってみろよ!」
「さぁ、やってみろよ!ほらぁ!!」
ドッスン、バッタン、ドッスン!!・・・・ガチャーン!
女「もう、やめてよっ!!」
男「やめろだって?なにをやめろって言うんだよ!アアン?」
「お前みたいな女は・・(翻訳を自粛させていただきます)」
女「キャ~~(泣き声)」
男「みんな、お前の○○が▲△で・・(翻訳を自粛させていただきます)」
子供「やめて~、やめて~」
男「(外に向かって)みなさ~ん、この女は・・(内容に不適切な表現があるため、翻訳を自粛させていただきます)」
子供「やめてよ~!エ~ン(泣き声)」
ドッスン、バッタン!!・・・バキッ!!
はじめはただの痴話喧嘩かと思いましたが、どうやらこりゃDVだ。
警察を呼んだほうがいいのでは?と思いましたが、あいにくウンチ袋は持ってても、携帯を持っておりませんでしたので、通りで立ちすくむ私。
と、そこへ20代とおぼしきご婦人が通りかかりまして
「あの~、ワンちゃんにさわってもいいですか?」
この状況で、この展開は、ナントモ“???”でしたが、とりあえずは「ハイ、どうぞ」とちゅらのすけを撫でてもらいました。
「わ~、犬にさわるの久しぶりなんですよね~」と喜んでおられましたが、アパートからは相変わらず怒声が聞こえてきます。
すると、アパートの階段からオバァが降りてきて
「お願いです!助けてください」と言うではありませんか。
「助けてって・・・・あの喧嘩ですか?」
「そうです、男が酔っ払って暴力を振るっています。お願いです、助けてください、止めてください!警察を呼んだけど、まだ来てくれないんです」
オバァは、殴られている女の人のお母さんかおばあちゃんのようでした。
う~む、困ったな。助けてと言われても、私の手には犬2頭・・・・
花ちゃんだけなら、リードをそこらへんに縛っといて待たすこともできますが、ちゅらのすけが一緒だと、ワンワン吠えまくって近所迷惑でしょうから、どうしたものか?
連れて行って、蹴っ飛ばされでもしたら、それも大変だし・・・・
なんて一瞬考えましたが、何度も懇願するオバァのあまりの切羽詰った様子に、
「わかりました。行きましょう!」と花とちゅらのすけを連れて“お前らは救助犬のほんの見習の端くれだが、これも救助のうちなのだ。実働なのだ、覚悟せよ”と話し掛けつつ、階段を上りかけました。
そこへ、サイレンの音を響かせながら、パトカーが3台やってきました。
キキッ!と急停車するや、どこだ?どこだ?と、わらわらと降りてくる警察官。
ハァァ、良かった~
もぅ~~、夫婦喧嘩はいいけどさ、警察沙汰になるほどやっちゃダメだよ。
花もちゅらも、そんなもの絶対に食わないんだから。