無題

特になし

0906718「熾」高砂(浦和)7月定例 歌会

2009-07-20 14:40:08 | Weblog
浦和市民会館での7月定例の「熾」高砂(浦和)歌会に行ってきました。我拙作は、今回、あまりの不出来にて割愛。


当日、一番、感動したのは
「まなこの奥を昔のおとこ?があまた横切り、夜、眠れないという」
という大意の歌。若い頃、社交ダンスに夢中になったときの経験に基づいているそうです。歌自体は、平安朝の女流歌人のおおらかな?恋の歌を、思い起こさせるような優雅なしらべでした。


同様に
「若い頃の恋文を子供たちに読まれないように庭の隅で焼く」
という趣旨の奥ゆかしい秘めた恋の歌もありました。現代の恋人たちは、携帯メールを利用するでしょうから、もう、恋文を焼く必要はないのかな?ちなみに、若い独身のI君に、尋ねると、借金の督促状を焼いたことはあるが、恋文は、紙も電子メールももらったことがないとはぐらかされてしまいました。


自然詠もいいのですが、やはり、短歌と言えば、古来より、男と女の恋につながる抒情あふるるものが、いいなと思うのでがんす。たかが、20名前後の歌会のメンバーですが、人生経験が、バラエテイに富んでいるのには驚かされます。言い方はよくないかもしれませんが、普通人の人生の中にも、数知れぬドラマが秘められているのだと毎回、思い知らされます。


以前、盧溝橋事件後に、夫が、現地の視察に出かけるため、無事を祈りながら見送ったという歌を作られた方がいました。今でも、戦前、戦中が、昨日のごとく、意識の中で生き続けていることを知り、とても、驚いたのでした。


なお、沖ななも先生に、歌壇にて、昔の与謝野晶子と鉄幹&有島武郎のようなラブロマンスは、現代でもありなのか何気なく問うてみたのですが、見事に、リップサービスで、かわされてしまいました。

与謝野晶子 写真
http://www.libnet.pref.okayama.jp/mmhp/kyodo/person/yosano/YOSANO.HTM

映画 華の乱のあらすじ
http://home.f05.itscom.net/kota2/jmov/1999_01/990113.html



あと、いいなと思ったのは

「雨の中に疾走するサラブレッドのたてがみの美しさ」を詠んだ歌。

「子供はとうの昔に巣立っているのに、年一回は箱からだして飾ってやらないとかわいそうだ。と奥様が五月人形を飾る」という概要の歌。

「毎日が母の日だと口の上手い息子におだてられるが、母の日のプレゼント自体は届いたことがない」という内容のユーモラスな歌。

など。



▼語句や知識
シクラメン 冬から春に咲くが、最後のつぼみと思っても、また、次々と咲くことがある。
重馬場(おもばば) 雨に濡れて土が重い馬場
綺羅(きら) きれいな 美しい



「熾」歌誌
http://www.o-k-i.org/


沖ななも先生(短歌)
http://members3.jcom.home.ne.jp/3247782501/
http://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/bungaku/tushin/oki.htm


古河文学館
http://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/bungaku/index.html





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