ただの偶然なのですか

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ニュー・シングル「惑星」玉置浩二

2007年06月28日 | 音楽
玉置浩二さんの新曲『惑星』。

暗い感じの悲しい歌声なのに、この力強さはどこから来るのでしょう。
悲しみを受け止めることによって、強さが生まれることもあるのですね。
松井五郎さんによる詞は、歌だけ聴くと男女の愛を歌っているように聞こえなくもないのですが、「惑星」というタイトルが示すとおり、今世界を覆っている深い悲しみを歌っています。
でも、悲しみが深くても決してあきらめないで、明日に向かって生きていこうという力強いメッセージ。
人間の善性と愛を信じている歌詞は、悲しみの中に希望を見いださせてくれます。
ジャケットの写真は、暗闇の中で歌う玉置さんに微かな光が当たっています。
再生紙を混ぜた紙のケースも、地球規模の問題を前にして、ひとつになれない世界へメッセージを発しているのでしょう。

そして、このCDには他に2曲が収録されています。

『Monkey Trick』は、
個人的な問題でありながら、誰もが抱えている閉塞感やイライラ感を、
軽快なノリで歌い飛ばしてくれています。
松井五郎さんの詞は、聴けば聴くほど身につまされます。

『ディララ』は、玉置さんの作詞で、ギターだけの弾き語り。
こんなに優しくて温かい歌声は聴いたことがないと思えるほど、
玉置さんが自分の傍らで語りかけてくれているようで、
玉置さんの愛に包まれているのを感じます。

このCDはシングル盤でありながら、それぞれ違う玉置さんの魅力を味わえる3曲のバランスのよさ、その内容の濃さと完成度の高さは、まるでベストアルバムのようです。

玉置さん、ありがとう。