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種実・タネとミ(サネ)

2017-05-24 11:24:19 | 自然食品和みさん

『サネ』という日本語を聞いたことがおありですか?私は結婚して初めて聞きました。姑の口からその言葉が漏れた時心底びっくりしました。以前どこかの記事に書いた記憶がありますが、古代の言葉が生きている!!!!!・・・・・あの時の驚きは忘れることが出来ません。姑から聞いたそうした単語はいくつかありますが、今回和みの堀江さんの悩みを引きずってもやもや考えているうちにこの記事を書く段になりました。

そもそも『種』というのは生命の歴史の中で私達が獲得(?)した『永遠に生きる方法』です。これなくして今日の私達はありません。『種』は自分の命の次世代であり、タイムカプセルです。それを日本人(日本語を作って使ってきた人々)は『タネ』と呼び、今日もそのまま使われています。それを姑が育った地域の人々は、もう一つの日本語『サネ』と呼びならわして今もそう呼んでいる・・・・・し、全く知らなかった嫁の私に多少の違和感があったとしても、意味が通じている!!!!!姑は私に色々な言葉を教えてくれました。その中で古代に通じる言葉の音・・・・・

  1. ウーヅラニクイ・・・・・たいへん憎たらしい(大面憎い)
  2. ウーカ・・・・・・・・・多い
  3. サス・・・・・・・・・・咲く
  4. ・・・・・・・・・
などが代表ですが、その時は『オオヒルメノムチ』と『ウヒルキ』という天照大神の呼称をめぐって『オ』と『ウ』の音の関連が今も生きていることに感動しました。今回は『サネ』・・・・・これは大した言葉です!!!!!そしてこれこそが、私の友人でもある和みの堀江さんの悩み(?)の根元であることに思い至りました。私達がいつも使っている『タネ』・・・・・・私達は当然生きているものとして思っています。例えが悪いかもしれませんが、人間の体に生体と死体とがあるように、種にも生きている種と死んでいる種とがあります。そして『サネ』とは種の中身の機能を指す言葉なんです。種を生かす機能・・・・・命を付与する機能を指しているんです。そして選んだ漢字も『実』・・・・・実体を表し日本語の音で『ミ』と当てました。『サネ』『ミ』の構造というか、発生の仕組みを表しているんです。この『実』・・・・・私達は『サネ』と呼ぶことに慣れ親しんできました。『熊谷次郎直実』・・・・・『ナオザネ』。私達は何の躊躇もなくそう読みます。
 
 
 
これが堀江さんの悩みとどうつながるのか・・・・・そこが問題なのですが、実は堀江さんたちがやっていることは、その『サネ』の領域なんです。『ミ』というのは命の力の単位なので、その『ミ』が滞りなくいきわたるように食品の『サネ』の構造力を復活させることを大事にしているんです。もともと『イノチ』という日本語もその『ミ』が連続している様子を表しています。それでこれはマクロビオティックとか、菜食主義とか、全体食とか、健康主義とか、そういった類のレベルではなくて、乱暴に言えばそんなことはどうでもよくて、『生きる」ということと『暮らす』ということの接点の問題です。堀江さんはこれを一事が万事お客さんに説明したいのですが、通じさせることが難しい・・・・・それで友人として稚拙ながら今回『サネ』を思い出して例にとりお手伝いしてみました。
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