落葉樹の少ない奄美では珍しく、紅葉し落葉し始めているクロヨナを眺めていたら、なにやら小さい蝶が葉に止まりました。セセリチョウの仲間では少ない後翅(裏)に白帯のあるオキナワビロードセセリでした。奄美大島以南に生息し、幼虫の食草はこのクロヨナです。せっかくの自慢のビロードの翅も、美しく紅葉した葉の前では目立ちませんでした。
【島口バージョン】(キシゆむた)
葉ぬ全部うてぃんキィぬいきらかん島じ、葉ぬはーかなてぃうてぃ始めとぅんクロヨナばにしゅたとぅ、ぬーがぬいなさんチョウチョぬ葉ち止まりょうたっと。セセリチョウぬしじょなんていゃいきらかんくしぬ翅(裏)なんてぃしるかん帯ぬあんオキナワビロードセセリだりょうた。島らふぇぼてぇなんてぃうてぃ、くゎ虫ぬかみゅんやくんクロヨナじゃが。せっかくぬビロードにししゅん翅だか、きょらさはーかなとぅん葉ぬめぇなんてぃやいいだっかにゃあらんど。
沖縄諸島や奄美諸島は台風が毎年通過していますが、写真の「オキナワビロードセセリ」のような小さな昆虫は、風に吹き飛ばされませんか? それとも安全な場所の一時避難でしょうか? タイワンリスの場合はひたすら巣に閉じこもっているようです。でも巣ごと落ちる可能性がありますね。
小さな昆虫たちは、どのように台風を乗り切るのでしょうかねぇ。
たぶん風雨のしのげる木の洞やそれなり場所で、ひたすら通り過ぎるのを
待つのだと思います。人間以上に、野生の生きものたちにとって台風は
試練の時のようです。