◆井上陽水と私◆2005年1月1日から2011年12月まで

マルチクリエイター。井上陽水と私。 独身氷河期世代。当時、ペンネームは夏風アザミルク。

フリーター

2005-02-06 17:09:24 | Weblog
2月5日放送のNHKスペシャル
「フリーター漂流」をみて
フリーターを自由でいいな、とか無責任な若者と批判する人もいる。やりたい仕事に妥協したくない、自分の夢が叶うまで一時的にフリーターなる、というプラスの面も確かにある。しかし給料が安い、正社員からの扱いが悪い、仕事が不安定というマイナス面もあり、いつまでもフリーターでいてはいけないという社会のプレッシャーもある。
人間関係がうまくいかない、学歴が低い、もしくは特殊な分野の教育・職歴があるが、それを生かしきれないという共通項がある。
フリーターに関して感想は二つ。①社会が若者に対して厳し過ぎる。②フリーターのまま一生暮らしていければいいのに、と思った。
今、企業の正社員でいる人は、自分たちは若い頃の厳しい試練を乗り越えてきた、と自信を持っているだろう。しかしフリーターの立場からいえば違う。若い頃から終身雇用の企業の中で、甘やかされて育って、辛い仕事をフリータに押し付けているのが、今の正社員だ。自分は楽な仕事をしながら、頭脳労働をした気になっている。
フリーターには確かに自由もある。自分の能力にあった仕事を探し、ある分野のアルバイトや請負業務に経験を積んでいけば自信がつく。現実には「終身雇用は日本の文化」という経営者もいるので、社会は容易には変わらないと思う。
しかし、時代は働き方、生き方の多様性を求めている。そのなかで自分らしさを生かしつつ、社会に適応して、古い社会・職業観念による一元的な評価を拒み続けていく(ことだ。)

あらすじ
請負業者を通じて、北関東の携帯工場で働き始めたフリータを三人紹介する。
21才男性Yさん。Yさんは中卒。将来ファッション関係の仕事に就きたいが、見つからない。これまで多くのバイトをしてきたが、学歴の必要を感じ、通信制の高校で勉強中。
請負業者の面接を受けて、北関東へ短期期間工として。しかし、同僚とのトラブルでYさんは一週間で退職。
35才男性Kさん。これまで父親と個人運輸業。しかし売上げが月7万まで落ち込み、転職を決意。しかし生産ラインが短いサイクルでくるくる変わり、将来につながる技能も身につかない不安で、4ヶ月で退職。
25才男性Tさん。「自分が本当にやりたい仕事をしたい」と正社員にならない。結婚して妻と二人で会社の寮へ。工場経験が豊富なため後から入ったが、リーダーに。責任が重いのに、時給900円。手当ては全くなし。「黙々と作業するほうが楽」。生産量が変動するため、残業したいときには仕事がなく、月給が7万のときも。夫婦二人で将来に向け、貯金どころか、生活費さえ足りない。退職。
その後、請負業者を通さずに、携帯工場で直接アルバイトとして働くことに。時給が1050円に。