「教えない」といっても先に書きましたように全く教えないわけに
はいきません。
年齢、学力、精神状態などで、人さまざまな対応になります。
◎
福島県で塾を主催されている渡辺稔先生の著書に『教育を斬る』
があります。この中で渡辺先生は「教えない」ことの大切さを説い
ておられます。授業形式で「教えない」という力技。スゴイ!
私は形が違って、個別で行っています。
個人による違いがあることから個別の方がやりやすいと考えますが
集団授業と個別指導のどちらがよいという話ではありません。
何を教えないか、どう教えないか、生徒のその日の調子はどうか
など様々な条件があるので、私には個別がやりやすいというだけで
す。自分の都合を理由にするのは気が引けますが、先日も書きまし
たように、「教えない」方法論は確立しておらず、緊急の課題でも
あるので、自分の力を出しやすいところから始めているのです。
◎
一般に小学低学年では「教えない」という事は難しいでしょう。
私自身はお付き合いしたことがありません。子供もいないし、よく
分からないのですが、まず難しかろうと思いますね。
小学校の中学年になると場合によっては少しずつ始められるのでは
ないでしょうか。
高学年では「教えない」を始めておきたいですね。
もちろん、年齢よりも相手の状況が優先します。
初めて出会ったときに学力がついていない人がいるとします。学年
にして2年も3年も前の事が身についていない程度は、しばしば
あることです。そのとき「教えない」では先に進みません。
以前の学習のどこでつまづいたか探し、そこから教え始める必要が
あります。もちろん、内容として、もとに戻るのであって、あくま
で当該学年の勉強をしながら遡るのです。
割り算の学習で、よく中身をみるとジツは引き算ができない、など
ということがあります。そのときに小学低学年のドリルなどを持ち
出してきてはいけません。ましてや「あなたは何年の学習からダメ
になっている」などという情報提示は厳禁です。
割り算をする中で引き算を勉強できるように、細かく問題を作って
定着させなければならないのです。市販の物や問題集作成会社の
通年問題集では量が不足でしょう。
この程度なら、ご家庭でもできることですよね。
このようなことから始めて、学校に追いつき、できれば先に進んで
通常の勉強のし方できちんと力がつくようにします。
その上で初めて「教えない」を本格的に導入するのです。
それまでは、もし可能なら少し「突き放した対応」をしておくこと
もあるくらいに留めます。
しつこいですが「教えない」は相手の状況により千差万別。
細かく神経を使わなければならないことです。
◎
(上記写真、お好きでない方にはスミマセン。私も好きじゃない。
プランターのイタリアンパセリを完食。これからどーする?
きれいなチョウチョになれるかなあ)
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