NHKブックス『アレクサンドロス大王東征を掘る』
エドヴァルド・ルトヴェラゼ著、帯谷知可訳
紀元前4世紀、かのアレクサンダー大王がアジアに遠征
した記録は文書で残されていますが、それと考古学他の
研究を重ね合わせて、実際のルートを探ろうとした
その成果をコンパクトに紹介されたものです。
著者はその道では大変に権威がある方らしい・・
(「らしい」とは失礼ですが何も知らない世界なので)
世界史の歴史地図にはルートが載っていたと記憶している
のですが、実は未確定な部分がまだあったのだそうです。
アラル海の南東、アム川シル川の上流あたり。
その先がインダス川上流、ガンダーラ地方になる
アレクサンダーの晩年の行動ルートの解明です。
政治的に調査が難しい所だったので
実は推測だけのルートしか分かっていなかった。
そこを発掘し歴史や地理の知見と照らし合わせ緻密な推論を
重ねてゆきます。
19世紀くらいからの先行の研究をチェックするのは
もちろんのこと、言語学、衛星写真、などなど総動員です。
なにしろ2千年以上前でしょ。
川筋だって変っています。
他の研究や自らの研究にも厳しい目を注いで
推論とはいえ説得力がある展開ですが
・・しかし話が難しい。
推理小説のようなわけにはいきません。
文系の本だから読み飛ばせる、と思ったら大間違いでした。
○
さすがに学者のしている仕事は大変です。
というかその努力をしていない多くの学者がおられるようで
そういう(適当な)仕事には厳しい批判をされています。
学者の仕事のありようを、素人でも覗える一冊ですね。
エドヴァルド・ルトヴェラゼ著、帯谷知可訳
紀元前4世紀、かのアレクサンダー大王がアジアに遠征
した記録は文書で残されていますが、それと考古学他の
研究を重ね合わせて、実際のルートを探ろうとした
その成果をコンパクトに紹介されたものです。
著者はその道では大変に権威がある方らしい・・
(「らしい」とは失礼ですが何も知らない世界なので)
世界史の歴史地図にはルートが載っていたと記憶している
のですが、実は未確定な部分がまだあったのだそうです。
アラル海の南東、アム川シル川の上流あたり。
その先がインダス川上流、ガンダーラ地方になる
アレクサンダーの晩年の行動ルートの解明です。
政治的に調査が難しい所だったので
実は推測だけのルートしか分かっていなかった。
そこを発掘し歴史や地理の知見と照らし合わせ緻密な推論を
重ねてゆきます。
19世紀くらいからの先行の研究をチェックするのは
もちろんのこと、言語学、衛星写真、などなど総動員です。
なにしろ2千年以上前でしょ。
川筋だって変っています。
他の研究や自らの研究にも厳しい目を注いで
推論とはいえ説得力がある展開ですが
・・しかし話が難しい。
推理小説のようなわけにはいきません。
文系の本だから読み飛ばせる、と思ったら大間違いでした。
○
さすがに学者のしている仕事は大変です。
というかその努力をしていない多くの学者がおられるようで
そういう(適当な)仕事には厳しい批判をされています。
学者の仕事のありようを、素人でも覗える一冊ですね。