『医療大崩壊』

2010-09-15 14:20:04 | 本の話
藤田紘一郎著『医療大崩壊』講談社文庫

再読してみました。
文庫書き下ろしの本で昨年2月初版です。
内容はそれほど古くなっていないと思われます。

先日の山田先生の講演と重なるものがあると思い
読み返したわけですがよく似た主張が多いですね。
お考えが似ておられるのでしょう。

たぶん学会などでは少数派。
表面を取繕っていない本音がたくさん書かれています。

メタボの話
レントゲンやCTとガンのリスク
セカンドオピニオンの大切さ
・・などなど現状の医療のあれこれも勉強になりますが
教育についても示唆に富む本です。

特に教育を目指す若い人に読んでほしいですね。
直接、教育に関するものだけでなくこういう本からも
教育や自分の生き方についての考えを深めて欲しいナ。

「偏差値が高い学生が医者に向くか」
「医学教育の改革が必要」
「○か×か」思考は医師に向かない
「正しい答えを欲しがる学生ではダメ」
など教育に関するヒントも多いのです。

一般の日本人が開業医を軽く見て大病院を有り難がる
その間違いや弊害も説いておられます。

町の小売り店を軽んじスーパーやデパートに走る人
塾でも全国チェーンを過信し個人塾を軽んじる人

似通った部分がありそうです。

どちらが良い悪いと云うのではありません。
利用する側が深く考えずに皆と同じ行動をとることは
社会の幅を小さくしてしまうのですね。

何がこちらのニーズに合うかをしっかりと検討できる
多様性を保つ社会が様々な個性を生かす筈と思います。

が・・・


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