日銀のバレンタイン

2012-02-15 20:18:56 | 塾あれこれ
昨日の日銀が示した金融政策は
新聞などでは歓迎されているようですから
その意味ではバレンタインギフトですかね。
しかもサプライズの。

ホワイトデーにしっかり元を取り返されることの
ないように願いましょう。

しかし、インフレターゲットてのはどうかなあ。

世界では実施例が多いと言われても、経済先進国では疑問視
する意見も強かったのではないでしょうか。

本当にうまく行くのか。
安全装置は大丈夫か。

プロの方々は「~となっているから大丈夫」とか仰り
素人としては「そうですか」と承るしかないのですが
プロが言う安全装置は働くのか(←怪しいでしょ)
原発みたいにならないかしら?

私は素朴に疑問が残ります。
「何か、危なそうだなー」


日銀は、いわゆるインフレターゲットとは若干違う、と
言われますが、私ごときにはよく分かりません。

物価が一定の処に上がるまで手を打ちましょう、
万一過熱しそうになれば対策をします、というのですから
素人としては同じものと思って話を進めます。

歴史的な転換だと思いますが、違うのかなあ?

少なくともタイミングとしては
景気の動向、世界経済が少し安定してきたし、日本の
平均株価も上がり、先日はFRBが踏み切ったし
政府もウルサイし・・・
と考えられた絶妙の必殺ワザでしょうね。

尤も、もう他に大きな手がない、のかもしれません。


さて、有効に機能しそうか?

今まで欧米の経済先進国の多くが採用してこなかった
のはリスクがありそうだからでしょう。

日本の場合、海外で成功していてすら導入するとコケる
ことがあるのに、危ないかもしれないものを・・、ね。

イギリスだって上手くいってない、らしいですし
金融政策の難しさは長い間デフレから脱却できない日本が
証明しているようなものじゃないですか。

一国の中だけで金融政策を展開すれば済む時代では
ありません。
経済は国境を越え、余った巨額の資金が闇に蠢きます。
格付け会社ってのは国際金融資本の手先でしょ?

それらが一国の経済の上にあるのですから
日本の金融政策が机上の思惑通りゆくのかどうか。

日本があまりコケても困るけれども、一国だけ
調子がよいという状況も好ましくないのではないか?

コントロールに万が一ほころびが出ると
インフレに進む恐れがあります。
現に多くの国がインフレ、とくに生活に結びつく部分で
物価高になっています。

各国の中央銀行や政府は困っているのではありませんか?


インフレとは富の移動からすると、国民から政府・財界へ
ということです。
つまり国民の懐へ手を突っ込むということ。

「デフレだと会社が上手くいかないから困るだろ?」と
恫喝してのカツアゲです。

消費税は使う分だけに掛かります。
インフレは財産全てに掛かりその価値を減じます。

たとえ素人であれ、気を付けておかないとならぬ所以。
必要があれば我々でもNOを言うべきですが
今、心配しているのはごく少数派なのでしょうね。

ちなみに膨大な財政赤字をなんとかしたい政府は
赤字軽減の安易な手=インフレにしたくてたまらない、
ということを指摘しておきましょう。