「経済気象台」は石石石石・・たまに玉

2011-08-18 16:02:22 | 塾あれこれ
朝日新聞のコラムです。
「経済気象台」というコーナーがありまして
社外の筆者が入れ替わり書いているということです。

最近までウェブサイトでは無料で読めましたが
現在は有料に変わっちゃった。
お金出して読むほどのものかねえ?
とも思いますが、価値があるからそうなるのでしょう。

というか新聞も経営が苦しいからネットでの記事閲覧を
有料にしたいわけ。米国みたいに。
日経が先駆けて会員制にしていますよね。

本当に会社が苦しいのか、ムダはないのか、外からは分から
ないのでありますが、多分そうなんでしょう。
ネットで新聞が只で読めるのならもう新聞紙は不要だ
という人も増えてきたでしょうからね。


さて「経済気象台」ですが、社外執筆ということですから
時折、マスメディアでは余り流れない意見が載ることが
あります。これは興味深い。
驚いたり感心したりします。・・・これが「玉」

ただ普段の記事はごく平凡なものが多いようです。
何も社外に執筆をお願いしなくてもと思います。・・「石」

玉石混交とはこのコラムにピッタリの言葉ですねえ。

問題の一つに執筆者の名前が分からないことがあります。
新聞社も場合によれば社外だからと逃げる積りでしょうから
なおさら匿名は無責任になるおそれがあります。
少なくともカタチの上では。

署名記事が多くなっている現在、ペンネームじゃなきゃまずい
っていうほうが良くないので、つい下記のようなことに
なってしまうのです。

匿名だから思いきって書ける?
それにしては「石」が多いですねえ。


「経済気象台」に原子力発電に関する記事が載りました。
筆者は「安曇野」氏

文の大意は「国民は脱原発の意見が強まっている」
・・この「国民」が何を指すのかは書かれていません。

「コンセンサスが出来ているように見えるが、同じ言葉を
 使っていても様々な考えがあるので、要注意」

それは仰る通りです。

ただし、この文が読む人に与えるイメージは
『バカな国民が脱原発とか言うが、考えははっきりとしては
いないようだ。よく考えて将来を決めねばならない』という、
原発賛成派が喜びそうな(オレは分かってるぞ)なのです。

表面的には慎重な客観的な意見を述べているようにみえて
実は内容がなく、ただブレーキをかける「賢い」文です。
突っ込まれても、いろいろ言って逃げられますから。

官僚的な人が御上手な作文法ですね。


ある種、騙されてきた容認派の人が、事故の厳しい現実に
「やはりまずいな」と今、気づいたのです。

機械は壊れる、人間はミスをする、社会の上層部は腐敗する
だから表面的な理屈で装われても、危ないものは危ない。

ずっと事故のたびに隠ぺい体質を指摘されてきたのに
反省もなく「騙し」続けてきたのがついに破綻したのです。

(今でも東電は政府にすら十分な情報を出していない?)

まず大切なものは、人々の、命、心、健康、暮らし・・
一人一人の人間をこそ第一に考えることではないでしょうか。


事故が起きて半年も経たない現在、情報が不十分で 
かつ、難しい内容の話です。
また、国のありようを左右する長期的な課題です。

この時点で国民に細かなコンセンサスができますか?

何らかの形で原発を見直そう、との多くの意見が
半年を経ずしてまとまりつつある、
これでとりあえずは良しとすべきです。

何年かけて原発を何割に減らし、エネルギー事情を
どうするか、はこの次に纏る話でしょう。
エライさんは国民をバカにしてはいけません。

もっと具体的で分かりやすい情報をみんなに提示する
そのことこそが、あなたがたの急務です。

エライ人の個人としての取り組みも明らかにしたいですね。


先日、どこかでスゴイ文を見かけました。

「そもそも例え日本で原発を廃絶したって近隣諸国で
 原発事故がありうるので、危険は変わらない。
 脱原発で日本だけ産業の競争力をなくして大丈夫か。」

「上から目線」の文章でしたので(脱原発のバカものに
教えを垂れている)おつもりのようです。
「こんなことも分かんないのか・・」ですって。

そんな単純思考だから原発利得擁護派になっちゃう。
おじさんにそんな事言われなくったって誰でも考えます!

我々が考えるべきことは、まず日本をどうする?

たとえ短期的には不利益なことになるかもしれないが
率先して正しいことを行えるか、なのです。

ウチだけが火の用心したって近所で失火すりゃ同じ、と
手を抜くオヤジにはなりたくないね。
まずウチはきちんとして、皆が倫理観を高める社会を
求める!

日本はこうではありませんでしたか?