アナログで悪かったね

2008-09-01 14:51:37 | 塾あれこれ
悪かったね、と思わされるのがTV右上にうっすらと
映るアナログの表示です。

文句が来にくいように薄く表示しているつもりで
しょうが、却って気になる。
ひそひそ話が気になりますね、同じです。

しかも一種脅かされているのですから不愉快千万
早くナントカしろとせかされているのです。
うっすらと、ね。

時刻表示などの方が気にならないのは
メッセージの違いによるからでしょう。


アナログという言葉のイメージが下がっています。
でも本来は大切なもので、特に人間の成長には
欠かせないものです。

有名な話が時計。
デジタル時計しかない家庭で育つ子供は弱いことが
あります。
ことは時計の読みだけに留まりません。
量的把握の感覚、およその捉え方、進法・・


学生の時、数学の岡潔先生の講演を聴きました。

岡先生途中で時計を取り出しじっと眺められます。
しばらくそのままですから会場が少しザワついた、
とたんにカミナリが落ちました。

「キミ達は何だ!
 私はこれからの時間を考え話の内容を整理している。
 それくらいのことが分らないのか」

たしかその後でアナログの話にも触れられましたが
なんだかよく覚えていません。

けれども大学生であった私は以後時間を時計の面積で
感じるようになりました。
デジタル普及に多少の違和感が残るユエンです。

3人兄弟で3等分する、なんて経験が少ないことが
分数の感覚を育てません。
近頃は(やり方)ばかりで意味を体感していない
算数、数学が多いようです。

それは、ブラックボックスに突っ込んだ手を操作
しているようなものですから直ぐに壁です。

単純反復作業「だけ」で初等教育をすると
多くの生徒が行き詰まります。

「家で教えない」もその含みからです。


テレビのデジタル化は経済政策の(陰謀)です。

経済活性化が民意とは思いますがもう少し政治で
何とかならないものでしょうかね。

同様に、本を売りたいだけの教育論も亡国論です。
著名になり金を稼ぎ、というヤカラも多いと
聞きます。

どうも金が人間の仇ですね。

とはいうものの憎っくき仇にめぐり合いたいのは
古川柳以来の人情ではありますがね。