和田中の試みはどうか

2008-03-12 10:09:14 | 塾あれこれ
珍しく塾のブログらしいことを書きます。

そもそも名前を出すブログはコンプライアンスの
関係もあり、自塾の話ができません。
そうでない一般論は書いてもつまらないし。

それで通常は塾の仕事の周辺ばかりを書いていますが
教育の考えがないと誤解を受けないように
たまにはマジメに書いてみますね。


先週の土曜日にNHKが教育に関する特番を放映して
いました。生放送。
途中から見たのですが、例によってあまりにヒドク
塾の側からひとこと述べたくなりました。

それぞれの方のご意見、とかいってNHKは逃げる
でしょうけれど、責任はありますよ!


現在、塾の仕事がらみでム?と思うのが東京の和田中
の試みです。
塾の力を借りようという話に塾の側からイチャモンを
言いづらいですけれども。

和田中の取り組みを評価する場合
新しいことに取り組むのはよいことだ、という意見が
あります。
これは???ですよね。

現在学力において困っている状況にあるから、打開
するための挑戦は何はともあれ良いことだ、
という考えです。

これは無条件に良しとできる話でしょうか?
私は違うと思います。

挑戦とは確かに耳に入りやすいものです。
でもリスクに言及が無いことがウサンクサイ。

そのチャレンジが子供にとってはたして良いことか
保証はないのです。
部分的なデータは上げておられましたが、都合のよい
ところを言われているようでしたね。


信念はあるでしょう。モチロン。
でもそれは保証にはなりません。
失敗した多くのケースは信念を持って行われています
から。
ゆとり教育でも「信念」はあった。


現在、閉塞しているからとりあえず何でもよい
とは言えません。
自分自身のことならば保証が無くてもおやりになって
構わないでしょう。

けれども、教育は他人に影響を与えることです。
子供が実験台にされるオソレがあります。

そういうことに言及しないからアヤシ~
万一思い至らないのであればアブナイ!

一人ひとりの子供にとってはたった一度の人生です。
その大事な時期、保証の少ないことにチャレンジさせ
られては堪りません。

高校受験だって人生の岐路になりうることです。

もちろん、取り返しのつく失敗も多いのですが、
そうでない場合のリスクも考えねばならないのです。


学校の先生だってしょせん他人です。
根拠が無いことを教育で行ってはいけません。
他人が最後まで責任をとれますか?

さしせまった必要があって「塾を導入する」のか?
中学生に正確な判断を下せる説明があったのか。
部分的なデータではなかったのか。
必要以上の期待を抱かせることになっていないか。

気に入らなければ参加しなくて良い、だから構わない
というものではありません。
やはり公教育の場ですから。
学外の有志が行うとはいかにも言訳めいていました。


すぐに反論が出そうですね。

「では、あなたは現状でよいのか?」
「上手くいってないことを子供に押し付けるのか!」

これはとても短絡的な反応です。
明日続いて説明します。