ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

愚息ものがたり(5)

2006-05-13 14:33:35 | パソコン画
息子が6年生の時のこと。
妹が大ポカをして息子を怒らせました。
(これは親がみても妹のほうが100%悪かったけど)
当然のように兄弟喧嘩となりましたが、いつまでも怒鳴りちらす息子。
ぎゃぁぎゃぁ泣き喚く妹。いい加減うんざりした私が
「もう、その辺で許してあげなさい。」
台所から怒鳴ると、一瞬息ひるんだものの、それでもこのバカ妹を許すーという事にはどうにもこうにもガマンできなかった息子は、
暫く間をおいてから
「いいよ。許してやるよ。但しオレ様の股の間をくぐったらな!」腕組みして大股開きで妹に迫りました。

すると涙と鼻水でぐしょぐしょになった顔を上げた妹は、「それで、許してくれるの?」
「・・?あぁ、許してやるよ。」
やるよーの最後の言葉を聞くやいなや、妹は四つん這いになりあっという間に、息子の股の間をくぐりぬけました。
「お、おまぇ・・・」あまりの素早さに「おまえにはプライドがないのか?」
あ然とする息子を振り返りもしないでテイッシュケースを引き寄せた妹は、ちーんと鼻をかいだ後、
「それじゃぁ、これでおしまいーという事で。」すたすたとその場を去っていきました。

後年になって妹は言いました。
「お兄ちゃんって、おかしいよね。股の間をくぐったくらいでプライドが無いなんて。そんな事でなくなるようなプライドだったら、最初から無いも同然でしょうが。プライドってもっと別の次元にあるもんじゃないのぉ?」
これは集団生活や社会ルールを大事にする男性と
「花より団子」式現実主義を余儀なくされる主婦予備軍の女性との違いなのでしょう。
男性にとってプライド=体裁は、社会生活を送るにあたっての必要不可欠事項です。
プライドとは、人から尊敬されたい、一目おかれたい、だから頑張るんだーそこいらへんに、付随して存在するものらしい。

でも女は違います。特に主婦は24時間勤務です。
仕事もくつろぎも一緒の場。
男性のように「5時だ、仕事オシマイ」のような切り替えができない仕事をしています。
特に子育て時には待ったがきかない。
ぐたぐた言うまえにミルクを飲ませ、オムツをかえなくちゃならないし、
真夜中に熱をだしたり、病気や怪我といった予測不可能な事態にスムーズに対応しなくては、母親はやっていけないのです。
今夜の献立を考えなくちゃならない、スーパーのタイムサービスにいかなくちゃならない、
ー待ってくれず、評価されない24時間勤務の仕事が延々と続くので、女性の脳はしっかり現実主義。
しかも「原始、女性は太陽であった。そして、未来永劫、太陽なのである。」という実体感が
連綿と続いた遺伝子の中にしっかり組み込まれているので、
土下座したり、股の間をくぐったくらいで傷つくようなプライドは女性には存在しないのですよぉ~。男性諸君!


絵は「お友達のペットシリーズ:MILさんちのナオちゃん」です。本当はきれいな薄茶の毛なんですが、描いているうちに、どうしても、昔飼っていたキジトラの愛猫に似てきてしまいます。でも愛情たっぷりで描いたのでお許し下さいますよう、あなあな、かしこ・・・。
コメント
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