シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

地図で:ヤリキレナイ川

2010-01-11 | 豆知識的な…

♪悲しくて 悲しくて とてもやりきれない・・・は、フォークルの歌だけど、「ヤリキレナイ川」というのが北海道にある。(私は知らなかったけど、TVなどで取り上げたこともあるそうだ。有名なのかな?)

ヤリキレナイ川は、夕張川の支流で、北海道夕張郡由仁(ゆに)町、北海道道694号北長沼由仁線沿いを流れ、全長は約5km(短ッ!)の一級河川だ。

最近の“地図で”シリーズとして書こうと思い、地図で川名を探したが・・・無い。いくつかの地図を見たけど、川が小さいせいからだろうか?表示は無かった…残念!(でも、こうやって書いてますけどね。)


「ヤリキレナイ」というのは、がまんできない。耐えられない…という普通の意味ではない。
由仁町のサイトでも、少し紹介していたが、以前紹介した本(日本地図の秘密)によると「ヤリキレナイ」の語源は、アイヌ語の「ヤンケナイ」や「イヤルキナイ」「ヤロキロロナイ」だという。

アイヌ語で川のことを「ナイ」といい、「ヤンケナイ」で「魚の棲まない川」、「イヤルキナイ」は「片割れの川」、「ヤロキロロナイ」では「破れる力(洪水)の川」の意味になる。

明治時代、住民たちはアイヌ語の音の響きにちなんで「ヤリキレナイ」と呼び始め、やがて「ヤリキレナイ川」になったといわれている。
ただ、「魚が棲めない」理由が、水質によるものなのか?大雨ですぐ氾濫してしまうからなのか?ハッキリしないという。

細く水深の浅い川で、ドブ川ではないけど水辺の生き物はめっきり…。でも、近年では地元の方たちが草刈りやゴミ拾いをし、キレイな川になりつつあるようだ。

カチャッていたら、元がアイヌ語のため(一般的には)変わった名前の川は他にもある。例えば、「オカシナイ川(可笑内川)」「オモシロナイ川(面白内川)」「オレウケナイ川」「ウカルキナイ川」「オチャラッペ川」、川底があるのに「ソコナイ川(宿内川)」・・・。


ところで、アイヌ語の「川」という意味には「ナイ」の他に「ベツ」もある。「ナイ」は流れが穏やかな川(岸がしっかりしていて、洪水に強い川)。「ベツ」は水かさが増すとすぐに氾濫してしまう危険な川を指す。

だとすると「ヤロキロロナイ」は洪水なのだから「ヤロキロロベツ」というべきでは?あっ!でも、そうすると意味が重複してしまうのか?ん~分からんな~。

ちなみに、「ナイ」や「ベツ」は、地名の由来にもなっていて、稚内・幌加内、登別・紋別などいろいろあるようだ。

コメント
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