珍しく、文庫本ではない本を借りて読んだ。この本は(最近読まなくなった)アウトドア雑誌BE-PALに連載された「ゲンキな田舎!」を単行本にしたものだ。刊行して1年は経つ。
タイトルにもなっているのは、徳島県上勝町の例・・・よくある中山間地域の小さな町。しかし、裏山や庭先にある葉や枝をきれいにパック詰めし、日本料理を彩る「つまもの」として全国の料亭や旅館に出荷することに成功し、活気を取り戻した。その中心をお年寄りたちが担う。「時給換算したら銀座のお姉さんより稼いどるよ」と元気に語るのは80代の女性だ。山もきれいになり、何よりも自立心が芽生えた・・・。
これは、テレビや新聞でもとりあげられたと思う。他にも、
・全国1万2000か所-予想以上に儲かる「農産物直売所」
・年商35億円-客の7割がリピーターという“農のDL”
・年間来訪者70万人-かや葺き屋根をブランドにした村
・客室稼働率97%-「客を呼びたかったら雑木を植えなさい」
・醸造認可第1号-どぶろく解禁で農家民宿に千客万来
・年間来訪者2000人-“看板のない料理店”に人が集まる
・年間来訪者1万人-インストラクターはおじいさん、おばあさん
・普及率15倍-原油高騰!木質ペレットストーブが熱い
・電力自給率185%-風が吹けば田舎が儲かる
等など、全国各地のこうした革新的な事例をふんだんに紹介しながら、著者が説くのは「ないものねだりから、あるもの探しへの意識変革」。田舎こそ農地や農産物、自然環境、伝統文化に満ちた未利用資源の宝庫であり、新しい経済の鉱脈が眠っているという。
人を呼べれば、就業にもつながり、田舎も元気になる。素晴らしい!自治体主導の地域活性化では、こうはいかないだろう。
でも、簡単なことではないし、早い者勝ち的な要素もある。何かしようにも「できない理由は」ムチャクチャある…のが田舎だ。
今回、借りようと思ったのは、私の実家も間違いなく田舎で、何かの参考になればと思ってのこと。実際、読みながらアレコレ考えもした。ただ、考えれば考えるほど・・・(ん~後で書こう)。