滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0905/156:新型インフルエンザ】災害訓練を延期:近江八幡市主催イベント、1カ月間自粛 

2009-05-20 23:23:36 | Weblog

 新型インフルエンザの影響で、近江八幡市立総合医療センターの救命救急センターは5月19日、23日に予定していた災害除染訓練を延期することを決めた。また、国際ソロプチミスト近江八幡も23日予定の「子育て支援のつどい」を延期すると発表した。

 災害除染訓練は、毒性のある化学物質(特に硫化水素)に汚染された多数の傷病者が同センターに来院したという想定での受け入れ、傷病者除染訓練で、県内5カ所の災害拠点病院や滋賀医科大からの医療チームも参加を予定していた。

 また、同市新型インフルエンザ危機管理対策本部は18日、同日から1カ月間、市が主催する行事イベントを自粛することを決めた。また、各種団体にも延期が可能な行事は延期するよう要請した。

 さらに、市内約2000事業所にも20日、海外を含め感染の恐れがある地域への出張には配慮を▽イベント開催については検討を▽従業員、来客の手洗い・うがいの勧め--などを文書で要請する。【斎藤和夫】

(5月20日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090520ddlk25040411000c.html


【0905/155:新型インフルエンザ】感染予防本格化 :中止、延期、影響次々に

2009-05-20 23:19:43 | Weblog

 ◇学校
 兵庫県や大阪府で新型インフルエンザの感染者が急増する中、県内の学校にも影響が広がっている。感染予防を目的に高校1校が修学旅行を中止、小学校23校が延期を決めた。県内への修学旅行を中止した県外の学校もある。また、教育現場では、感染予防の取り組みが本格化し始め、保護者にも毎日子どもたちの体温を測るよう呼びかけている。

 ■修学旅行、変更や延期相次ぐ

 私立綾羽高校(草津市)は6月15~18日にソウルに修学旅行に行く予定だったが、13日にキャンセルし、行き先を国内に変えるという。冨岡重勝校長は「中止した当時はまだ国内で発生していなかったが、今はこのような状況。国内でも国外でも安心して行ける場所が少なくなった」と話す。

 彦根市教委は19日、今月中に奈良や京都、三重方面で予定していた市立の四つの小学校の修学旅行と、奈良方面で予定していた同二つの小学校の校外学習をいずれも延期と決めた。県によると、県内で、彦根の4校を含む公立小22校と私立小1校がいずれも今月予定していた近畿圏への修学旅行を延期した。

 一方、韓国の韓国教員大学校付設美湖中学校の生徒35人は6月4~5日、姉妹校の滋賀大付属中学校を訪れる予定だったが、来日を取りやめた。広島市や名古屋市の中学校も5、6月に長浜市などの湖北地域へ修学旅行に来る予定だったが、中止した。「大阪や兵庫と隣接し、感染の可能性がある」からだという。

 ■体温測定求める

 県教委は18日、公立小中高校を通じて保護者らに毎日朝夕の2回、児童・生徒らの体温を測定するよう依頼した。兵庫・大阪の高校では、生徒間で感染が広がった後に新型インフルエンザと分かり対応が遅れたため、発熱や欠席の状況を把握し、集団感染の兆候をつかむのが狙いだ。担当者は「子どもは熱があっても気が付かない場合もある。こまめな健康チェックを」と呼びかけている。

 また、校内では、児童・生徒らにせっけんでの手洗いやうがいの徹底、マスク着用の指導を続けている。

 ただ、マスクは現在品薄状態。大津市内の小学校の校長は「この状況で『絶対着けて』と言っても、現実的ではない。感染拡大は防ぎたいが……」と頭を悩ませている。【後藤由耶、安部拓輝、松井圀夫】

 ◇観光
 新型インフルエンザの影響で、県内でも宿泊や旅行ツアーのキャンセルが相次いでいる。ホテルや観光業者は「災害みたいなものだから、キャンセル料も請求しづらい」と頭を抱えている。

 大津市のアヤハレークサイドホテルでは、九州と山口県防府市の市立中学2校が19日の宿泊を取りやめた。同校は京都・大阪方面に19日から2泊3日の修学旅行の予定だったが、感染が大阪まで広がった17日夜、急きょ延期を決めたという。防府市教委は「なにしろ突発事案。後日、宿泊することを条件にキャンセル料免除などを考えてくれる施設もあるが、今後の対処は旅行社と協議したい」と話す。

 県内の旅行業者で作る県旅行業協会は「せっかくの行楽シーズンが台無し。これが続けば、経営に関わる」と悲鳴を上げる。16日以降、数百人規模での予約取り消しが連日相次いでいるという。キャンセル料を請求するかどうかは足並みがそろっていない。担当者は「関西以外に行くにも多くは大阪経由なので、取り消しを認めざるを得ない。その際、キャンセル料を取らなければ、こちらがつぶれる」と話す。協会事務局は20、21日に開く協会の総会で、キャンセル料の補てんを国に求める緊急動議を提案する方針だ。

 一方、“疎開先”として滋賀を訪れる人もあるようだ。大津市の大津プリンスホテルでは、徳島県内の複数の小中学校が宿泊を取りやめた一方、大阪や兵庫などで宿泊を予定していた学校が感染の中心地を避けようと、宿泊可能か問い合わせてくるケースもあるという。同ホテルの担当者は「こういう状況なので、宿泊客を守るために細心の注意を払いたい」と話している。

 嘉田由紀子知事は19日の定例会見で観光などへの影響について、「不況で経済状況が厳しい中、健康被害以上に社会被害が大きくなることは避けなければならない」と話した。【稲生陽、豊田将志、安部拓輝】

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 ■県内の相談窓口■
 (発熱相談センター)

県健康推進課 077・528・4983(24時間対応)
大津市    077・524・5203(24時間対応)
各保健所
(午前8時半~午後10時、土日祝も対応)

草津  077・562・3526
甲賀  0748・63・6111
東近江 0748・22・1253
彦根  0749・22・1770
長浜  0749・65・6660
高島  0740・22・2525

(5月20日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090520ddlk25040409000c.html


【0905/154:政務調査費】政調費の支出、「適法」・地裁判決:県議のサイパン巡拝・ラスベガス視察

2009-05-20 22:54:05 | Weblog

 県議のサイパン島への慰霊巡拝やラスベガス視察は県政と関係なく、政務調査費として支出されたのは違法だとして、県市民オンブズマンのメンバーが嘉田由紀子県知事を相手取り、県議会会派「自民党・湖翔クラブ」と県議らに計約130万円を返還請求するよう求めた訴訟の判決が19日、大津地裁であった。石原稚也(ちがや)裁判長は「(政調費の支出は)会派や議員の広い裁量に委ねられるべきだ」として、原告の訴えを退けた。原告側は控訴する方針。(大西英正)

 判決によると、05年11月4~7日、「湖翔クラブ」の県議3人は、県遺族会主催のサイパン島への「戦跡慰霊巡拝」に参加。同会派などの政調費から約56万円が支出された。また、同月24~29日、当時県議だった冨士谷英正氏(現・近江八幡市長)が「食の祭典視察研修」を名目にラスベガスを視察し、政調費約77万円が出された。

 サイパン島巡拝について、オンブズ側は「県遺族会は自民党の支援団体。巡拝の参加は県政に関係ない」と主張したが、判決は「直ちに政党活動、後援会活動とは言えない」と原告の訴えを退けた。

 ラスベガス視察については、オンブズ側は「遊興目的で、視察を企画した一企業の事業のための視察」と訴えたが、判決は「県産物を輸出して県の農畜産業を活性化しようとしており、遊興目的と言えない」とした。

 判決後、原告の県市民オンブズマン代表の浅井秀明氏は「公金の支出は厳しくあるべきなのに、あまりに広く裁量権を認めていて納得できない」と話した。地方議員の政調費支出に適正な実態があるか調査している全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士は「近年の判決では支出の基準に制限を設ける判断が多いのに、時代に逆行する判決だ」と話した。

 一方、湖翔クラブ代表の世古正県議は「不戦の誓いをするサイパン島の慰霊が県議の活動の一環として認められたのは意義深い。政調費については今後も適正な執行に努めたい」と話し、近江八幡市の冨士谷市長は「視察後、近江牛がラスベガスなどに輸出されていて成果があった。政調費の使途に合致していると認める正当な判断だ」とのコメントを出した。

■「議員の第2の報酬」様変わり
 海外視察ゼロに(06年度以降)、1円以上領収書(今年4月~)

 「議員の調査研究に資するための必要経費」と地方自治法に定められた県議会の政務調査費。今回の返還訴訟では「広範な裁量に委ねるべきだ」と原告の主張は退けられたが、提訴があった06年度以降、海外視察に政調費を支出した会派はない。今年4月からは、1円以上の支出に領収証の添付が義務づけられるなど「議員の第2の報酬」とも言われる政調費を取り巻く環境は様変わりしている。

 04~07年度の政調費収支報告書によると、県議会会派が政調費を支出して海外視察したのは7回。訴訟で問題になった「サイパン島への慰霊巡拝」をはじめ「北米地方行政視察」など、いずれも05年度以前に行っている。

 海外視察に限らず、政調費全体の支出も減り続けている。06年度からは1万円以上の支出に領収書の添付が義務づけられ、いったん交付された政調費の返還額が激増=グラフ。05年度まで自民党・湖翔クラブからの返還額はゼロだったが、06年度約40万円、07年度は約200万円。民主党・県民ネットワークも05年度約2万円だったのに対し、06年度は約70倍、約155万円に上った。

 県議会事務局の担当者は「返還額の増加の理由はわからない」と言うが、今年度からは1円以上について領収書が求められ、政調費の使途はさらに厳しくチェックされることになる。

 各会派は、政調費による海外視察をどうみているのか。

 自民党・湖翔クラブ代表の世古正氏は「政治家には広い見聞が必要。海外で学ぶことは多い」という。だが、最近は会派で海外視察の話が出ても、参加したいという議員が少ないという。「まずは足元のことからと思っている議員が多いのでは」

 民主党・県民ネットワーク代表の谷康彦氏は「海外に限らず、県外の調査についても、かつては気楽に考えていたと思う。まったく無駄とは思わないが、みんな県民の厳しい視線を感じていると思う」と話した。(高久潤)

(キーワード・政務調査費)

 議員報酬とは別に自治体が会派や議員に交付する公金。01年の改正地方自治法で、地方議会の活性化を図ることを目的に制度化された。県議会事務局によると、滋賀では当初、議員個人に月額15万円、会派に対して所属議員1人につき同15万円が交付された。06年度には個人に20万円、会派に10万円に変更。今年度からは、会派所属議員への交付額の総額は30万円とし、会派と個人の配分は会派で決める。使わなかった分は返還する。

【関連ニュース番号:0609/20、06年9月15日;0610/22、06年10月13日、0712/100、07年12月17日、0809/103、08年9月13日など】

(5月20日付け朝日新聞・電子版:19日付け京都・電子版、20日付け毎日・中日の電子版なども報道)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000905200003
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090520ddlk25040416000c.html
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009051900189&genre=D1&area=S00
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20090520/CK2009052002000022.html


【0905/153:雇用不安】県労連が雇用確保を市長に要望(長浜市)

2009-05-20 01:20:26 | Weblog

 湖北地域の大手企業における従業員の派遣切りなどの雇用不安に対し県労連は5月18日、長浜市の川島市長に雇用確保を関係会社に要請するよう求める要請書を提出しました。

 長浜市長に雇用の確保を関係各社に要請するよう求めたのは、県労連、県労働組合総連合の丸岡英明議長らです。

 長浜市など湖北地域にある長浜キャノンやヤンマーなどでは、今年に入り減産などの影響で請負社員の契約打ち切りなどが相次ぎ、解雇による市民生活や地域経済への影響がでています。

 このため県労連では、市行政のこれらの企業の誘致責任を含めて「市長として関係企業に、雇用確保を要請すること」「派遣切りされ寮を追い出された労働者が行き場を失わないようにすること」など7項目の要望書を川島市長に提出しました。
これに対し川島市長は「きちんと対応したい」などと答えたということです。

 また先月結成された県労連長浜キャノン期間社員支部の渡邉信幸支部長が会見し「労働基準法の労働契約は3年を超える期間について締結してはならないとあるが、3年で自由に解約できる制度として利用されている。月に22日働いても、年収およそ240万にしかならず、正社員の三分の一に過ぎない」と窮状を訴えていました。

【関連ニュース番号:0905/149、5月20日

(5月18日、びわ湖放送・電子版)

http://www.bbc-tv.co.jp/houdou/news/news_week_detile.php?no=14326

【0905/152:環境異変】ミツバチが消える『沈黙の春』

2009-05-20 01:14:35 | Weblog

【滋賀報知新聞社説:ミツバチが消える『沈黙の春』】

 知人から、はちみつジュースのご相伴にあずかった。得も言われぬおいしさの秘密は、知人宅で飼っているミツバチだった。

 このミツバチが最近、全国的に不足し、ビニールハウスなどの園芸作物生産に影響を与えているという。ミツバチは、はちみつのみならず、いちご、メロンなどの園芸作物生産における花粉交配の手段として用いられている。ところが最近では、ミツバチがなかなか確保できない状況だ。ミツバチが減少している原因として、一昨年以降、女王蜂の輸入停止が続いていることに加え、病気、ダニ、新しい農薬などが考えられているが、まだ明確にわかっていない。

 この4月ごろ、一部の県でミツバチの入手が困難になったため、農水省では、ミツバチの供給余力のある県の情報を不足する県に提供する“需給調整システム”を立ち上げた。県農業経営課によれば、県内でもメロンやブルーベリーを栽培しようとする4農家で不足し、同システムにのせて、なんとか9群(箱)を確保したという。

 里山のハチなどに詳しい兵庫県立“人と自然の博物館”(三田市)の橋本佳明主任研究員は「現在はセイヨウミツバチが主流で、これをどう確保するかに目を奪われがちだが、日本に昔からいるマメコバチなども活用して生物多様化に努めるべき」と指摘する。いずれにせよミツバチが突如として姿を消すのは、農薬などの害を訴えたレイチェル・カーソンの『沈黙の春』を想起させる異常事態に違いない。

(5月19日付け滋賀報知新聞・電子版)

http://www.shigahochi.co.jp/search.php?type=editorial&run=true&sort=open_time&sort_PAL[]=desc