Moving

脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

シネマ、シネマ、シネマ

2007-09-22 | 本・映画
「XXY」を観た人の感想が読みたいな・・と思い検索してみたところ、
ある人のブログに「始まって10分で主人公の秘密がわかってしまい、
先の展開が読めてしまってつまらなかった。テーマが重すぎたのか
消化不良でイマイチ。」みたいなのがあって、自分の感想とは正反対で
面白かった。
ほんとに人によって感じ方って違うもんだな~。
私は最初からこの映画をインターセックスの人の話として観に行って
いたし、監督さんはリアルかつ真摯にこのテーマに取り組んでいる
とても良い映画だと思った。
ネットをブラブラしていると自分の大好きなものをボロクソに言われて
る事なんかがあり、その度にいろんな人がいていろんな考え方がある
のだとつくづく思う。
それが当たり前でそれでいいのだ・・と。

今日は若い頃に付き合いのあったある友人の事を思い出した。
その人は某映画会社に勤めていたのだけれど、ある日私に「太陽が
いっぱい」の面白いシーン、重要なシーンをあげよ・・と質問した。
その答えによって、その人が映画を好きかわかっているかがわかる
のだそうだ。(会社の上司からの請売りらしい。)
友人とは言っても当時とても威圧的な態度だった彼女に私はいつも
やる事全てをダメ出しされていたので、その時も彼女が納得するような
回答は出来なかったと記憶している。
そこで言われた。「あなたは本当に映画が好きなんじゃない。」と。
好きだと思う気持ちに本当も偽物もあるのだろうか。
映画を作る側の人間がそう言うなんて。
もし監督が表現したかった事をきちんと把握出来ていなかったとしても、
それでもその作品に惹かれたり好感を持ったならそれでいいんじゃないか
と私は思う。
怖いのは、正しい事は一つと決めてそれ以外は認めようとしない事だ。

私が映画を好きだと思うのは、観ている間にいろんな所へ行けるし
いろんなモノになれるから。
映画は家で観るより劇場のスクリーンで観る方が好きだ。
映画館の箱の中映画の始まるその瞬間、明かりが消え辺りが暗くなり
スクリーンに未知の世界が始まるその時が何とも言えずワクワクする。
そして映画は沢山の感動や発見を私にくれる。
難しい事は何にもわかっていない私かもしれないけれど、映画から貰った
ものは少なくないと思っている。

その友人とはその後付き合いがなくなった。
今なら彼女と対等に話せるかもしれない・・と、そんな事を思った今日。