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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

Fuckin' Blues 2

2006-10-03 | セクシャリティ関連
駅まで着くと、送って行く・・と付いて来たその人は「帰らないで欲しい。
もう少し一緒にいて欲しい。」と言う。

反省しているようだし、そのまま別れて気まずくなるのも嫌だなと
思ったので、私は下心抜きならば・・ともうしばらく付き合う事にした。
結局それから店に入ろうとしないその人と半ばヤケになりながら、渋谷の
街を缶チューハイ片手に2時間歩き続けた!(笑)
足は痛いし疲れたし、自分は一体何をやってるんだろう・・と思いつつ。。

その後、他に誘ってくれていた人へその日の顛末をメールした。
そこで返って来た返事に私は凹んだ。
相手の人の事は簡単に説明してあったけど「結局その人は彼女のフリして
あなたとやりたかっただけなのか、ジェンダーやらセクシャリティやら
格好いい事言って性欲を満たしたいだけか。そんなのは単にFUCKだ!
自分の誘いは断ってその人はOKというあなたの気持ちもわからない、
不愉快になった。」・・・と。

私はそのお断りした人を会った人より軽んじていたつもりは全く無い。
むしろ大事に思うからこそ、きちんと会える時に・・と思っていた。
でも結果的にこういう事になって、自分が浅はかだったと言うしかない。
不愉快にさせたくなんてなかったのに。
そんなつもりじゃなかった・・なんて言うのは、自分にも相手にも言い訳
でしかないのかもしれない。

ただ、では私がその日あった人は女のフリをした単なるヤリたいだけの
発情男かと言えば、決してそうは思わない。
初対面の緊張をほぐそうとして、少し飲みすぎてしまっただけ・・と
言ったらお人好しの見方すぎるだろうか。

その人は自分の中の男性の面と女性の面に悩み、まだ葛藤している。
MTFの女性が皆男性を性的対象にするかと言えばそうではない。
なのでその人が女性として女性の私を欲したとしても、それは決して
おかしな事ではないと思う。
ただ今回の場合、相手に対する配慮が欠けていたのは否めないけれど。
人対人だからね。自分だけが良ければいいってものじゃない。

世の中には女のフリして安心させて女性に悪さをしようなんて愚かな
人も、確かに存在するのかもしれない。
でも私は今回の相手の方をそんな風には思っていない。
翌日シラフになったその人からは、ひたすら謝りの電話を貰った。
前の晩とは別人のようだった。
あの晩のその人の行動は褒められるものじゃなかったけど、でも憎む
気にもなれない。
別れ際その人は、自分の身体に対する違和感をポツリと呟いていた。
話がしたいと言うなら、これからも聞いてあげたいと思う。
今すぐ2人だけでまた会う気にはなれないけれどね(笑)

久しぶりに、自分が思っている以上に自分は相手から見てそういう
対象になり得るのだなぁ・・なんて事を感じた夜。
でも、もう通り過ぎて行くだけの人はいらないの。
そういうのは沢山なんだ。