「トゥレット友の会」ブログ         ~トゥレット症(チック症)に関する情報発信と活動報告~

「トゥレット友の会」は、トゥレット症(チック症)の啓発と、  患者やその家族への支援を目的としたボランティア団体です。

町田市:就労支援センター“らいむ”のご紹介

2015年01月18日 | 法律・福祉制度について
就労支援センター「らいむ」は町田市の助成事業〔社会福祉法人ウィズ町田〕の委託業者です。
  (対象は)
  ・作業所等の日中活動の場への通所を希望の方
  ・一般就労を希望する方
  ・職場定着支援を希望する方
  ・就労や生活において困難を抱えている方


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昨日は、「らいむ」の島田センター長さんから、業務内容と就活ポイント、就労の実態をお聞きしました。

 *就労支援センター「らいむ」の業務
    1.就職するまでの支援→①②③
    2.就職してからの支援→④
  

(利用登録のポイント)
8~9割はすぐに企業に入れる状態ではなく、それなりの準備期間を必要とする。
精神障害の方は高いスキルを持っていることが多いが、
環境に左右されることが多く欠勤などが増え、結局退職することになる。
従って、面接の時点でアセスメントが重要となってくる。

また、本人は、自分の特性を客観視出来ない部分があり、本人と保護者との申告が違うこともあるので、
出来れば、適正な仕事に就くためにも、利用登録の面接は保護者との同伴が望ましい

(職場定着のポイント)
「らいむ」は就職してからも職場に定着するよう支援をしている。
  ●職場に必ず伝えること
     ①指示は1つ1つ出す(複数の指示を出すと混乱してしまう)
     ②業務内容を限定する

  ●1月に1回はスタッフが職場を訪れ、各サイドからのトラブルや要望をヒアリングする。
     ①職場サイドに本人の様子を聞く
     ②本人の話を聞く
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  *障害者雇用の実態
2011年、障害者の雇用義務化により、民間企業(従業員50人以上)は障害者を雇用することが
義務付けられた。
  【法廷雇用率:(2011年)民間企業1.8%→(2013年)民間企業2.0%/国・地方自治体2.3%】
企業は、これを守らなければ罰則として①行政指導②罰則金が課せられる。
罰則金は障害者雇用1人不足辺り、5万円/月。
企業にとっては大きな負担となるため、雇用率2%を充足したいところだ。
しかし、民間企業の実質雇用率は1・76%と必ずしも定足数に達していない。

  ~障害者の就職件数の推移~                 (東京都)
 
グラフからも分かるように、
障害者の雇用義務化により、精神障害者の雇用数も年々急増している。
しかし、その一方で精神障害の方は離職率も高い。
そのため、精神障害者の雇用件数が高いその背景には、
1人が1年間の間に複数の企業に登録したことも考えられる。

働く側にとっては、週30時間以上(1日5h・週5日)働くと、厚生年金や健康保険に加入できるので、
是非とも、自立の一歩として手堅い職を得たいところだ。
将来の生活を心配される方もいらっしゃると思うが、
週30時間以上の収入があれば、グループホームに入所しながら独立しての生活が可能だ。

    例:障害基礎年金+給与=グループホームの入居費+生活費+小遣い

障害者の雇用率の調査(算定基準日)は毎年6月1日にあり(6.1調査)、
4~5月に雇用の働きかけが多いそうなので、就職したい人はその時期がチャンス!
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  *障害者雇用の課題
 
障害を持った方は、職場で熱心に働き充実感を得る。
が、その半面、帰宅すると職場での不安感や疲労感が現れ、無口や家庭不和を招くこともある。
家族は、本人の家庭での様子や体調を「らいむ」のような仲介者に知らせ、調整を図ってもらうことも必要。
本人の体調が低迷しているようであれば、客観的に判断をして休みをもらうよう対応する。
 (らいむ対応)
  例えば、店長などが変わると、人事や仕事の内容が変わるなど、環境の変化に対応できず、
  パニックになったり、極度の緊張から体調を崩したりする。そのため、その時期はスタッフが新店長に
  挨拶に行き、注意点や対応等の説明を行い、潤滑油的な役割を果たす。
  また、店長が変わっても環境に左右されないように、パートの人(数年定着して働いている人)を通して、
  仕事の指示を出してもらうなどの工夫をされている。


このように、就職を希望している方がいる一方、
中には、就業のトラウマがあり就職したくないと感じている人もいます。
必ずしも、全ての人にとって就労が一番いいということではなく、
各個人の適正を見つけて行くことが必要であると感じます。
先ずは、一人で悩むのではなく、家族、関係機関、企業、そして「らいむ」のような就労支援センターなどと
連携をとり、自分らしく生きれる道を探っていけばいいのではないでしょうか。


                                   以上、「フリ―スペース花」に参加しての記



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